車いすハンドボールの体験会が2月24日、中原区の川崎市とどろきアリーナで開催され、市内外の20人が参加した。
競技としての車いすハンドボールは歴史が浅く、国内では現在、10チームほどが活動しており、関東では首都圏の選手が東京・新宿などを拠点に練習を続けている。知名度を上げるために、車いすハンドボールの普及活動をしている一般社団法人Knocku(ノッキュー)が今回の体験会を主催。神奈川県ハンドボール協会と川崎市ハンドボール協会が共催した。
参加者は車いす生活を送る障害者5人と、車いすハンドボールに興味を持つ健常者15人で、慶応大大学院生の小貫怜央さんが講師役を務めた。まずは車いすの使い方から練習。車いすバスケットボールで利用するものと同じ仕様で、日常的な車いすユーザーたちも進む速度や回転しやすさなどに驚いた様子だった。ゲームに必要な技術を一通り習った後、4チームに分かれてミニゲームに挑戦した。
市立南河原中学3年の森元晴さん(15)は車いすハンドボールを初めて体験したというが、車いすバスケに熱心に取り組んでいるといい、初めてとは思えない活躍を見せた。「ボールのスピード感がめちゃくちゃすごい。バスケとは違う面白さがあって楽しい」と満面の笑みで語る。
市内在住で首都圏のハンドボールクラブチームで活躍した経歴のある県立鶴見支援学校教諭、谷口俊さん(30)は「立位のプレーと違い、一つの動きも色々と考える必要がある。いい体験ができた」と話した。
車いすハンドボールの国際大会としては今年、2回目となる世界選手権が開催される。3月3日(日)にはその代表選考会が市立川崎総合科学高校で開かれる。県協会の長村昇理事は「これからハンドボールが活発な川崎を拠点に、車いすハンドボールを普及していく」と話していた。
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