県議会報告 踏切内に点字ブロック設置へ 県会議員(川崎区選出)公明党 西村くにこ
視覚障がい者の踏切事故撲滅に向けて、県は鉄道事業者と連携し踏切内の点字ブロック設置を進めることになりました。
相次ぐ悲惨な事故
2022年4月、奈良県内の踏切で、目の不自由な女性が電車にはねられて死亡する事故が発生しました。女性は踏切内にいたにも関わらず、踏切の外にいると誤認してしまったと考えられています。その前年の21年8月には、静岡県三島市でも目の不自由な男性(当時26歳)が電車にはねられて死亡。国土交通省中部運輸局によると、男性も同様に踏切の外にいると勘違いしたとみられています。どちらも踏切内や付近に点字ブロックはありませんでした。
公明党県議団はこのことを重く見て、22年12月の代表質問で取り上げ、県内の踏切の改良等を求めました。これを受け県は、22年度中に県が管理する道路において、整備が必要とされる28カ所すべての踏切に踏切手前までの点字ブロックを設置しました。しかしこのとき、踏切内までは設置できませんでした。
国の対応を求めて
国土交通省によると、2006年施行のバリアフリー法により、障がい者らの利用が多い道路の横断歩道や踏切付近などは点字ブロックの設置は努力義務とされています。しかし、踏切内については「設置が好ましいが、基準策定まで至っていない」とのことで、県の担当者も「明確なルールがない中で設置すると混乱を招く恐れがある」としていました。
公明党として国に対し改正を求めていたところ、本年1月、国交省は踏切の安全性向上に関するバリアフリー指針を改定。踏切内の点字等の整備の位置付けが「望ましい」から「標準的」に格上げされ、踏切内点字ブロックの標準形状も決定しました。
知事答弁「本年度中の設置も」
本年6月19日の公明党代表質問では、黒岩知事から踏切内の点字ブロック設置の答弁を得ることができました。該当する踏切は29カ所。うち、バリアフリー法で特に対策が必要とされた伊勢原、渋沢、横須賀の3踏切は本年度中に設置する方針です。また、これをきっかけに市や町管理の道路に交差する踏切についても設置が進むよう、県は情報提供を行っていきます。これからも事故撲滅へ向けて、県全域に取り組みが広がるよう働きかけてまいります。
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6月28日
6月21日