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川崎区・幸区版 公開:2024年9月6日 エリアトップへ

慶応大学法科大学院に通いながらボランティア団体「CoE」代表を務める 濱野 怜さん 幸区在住 24歳

公開:2024年9月6日

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濱野 怜さん

ホームレスの「脱路上」支援

 ○…炊き立てのごはんを入れた炊飯器をリアカーに積み、週に一度、川崎駅周辺を仲間と巡回しながら、おむすびやアツアツの味噌汁を路上生活者にふるまう「夜回り」を続ける。食事と気さくなコミュニケーションを通し、路上生活者たちと友達のような関係性を構築することで、これまで10人を「脱路上」の生活へとつなげた。

 ○…転機は大学3年生の秋。夜遅く、ある政治家の選挙活動の手伝いをしていると、目の前で女性の路上生活者が倒れた。しかし当時はまったくの「他人事」。何もせずにいたところ、別の路上生活者が女性にかけより、こう言われた。「目の前の困っている人も助けられない人間に、社会なんか変えられないぞ」。ホームレスを無意識に排除していた自分を恥じた。その年の年末、支援を始めた。

 ○…幼いころから「自分は恵まれている」と感じ、複雑な思いを抱いていた。「親の職業や家の場所とかで自分が評価されることが多くて。対等でいられたらいいのにって」。高校時代、バドミントンを通じて出会った子どもたちのリアルに触れ、思いが深まった。「塾に行くとか大学に通うとか、僕の経験は全然『当たり前』じゃないと、改めて思い知った」。受けた恩恵を、社会に返そうと決意した。

 ○…社会課題を解決する手段として政治家を志している。大学院卒業後を見据え、支援の形も「居場所型」への転換を模索し始めた。「ホームレスだった人たちが働けるカフェみたいな居場所を、目立つ場所に構えたい」と語る。「路上で生活しているからと見下されるのではなく、そこから堂々とやり直せることが大事。誰にでも平等な選択肢が与えられる社会を実現できたら、『恩を返せた』と思えるはず」


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