野球日本代表「侍ジャパン」の井端弘和監督が1月20日、母校の市立川中島小学校(川崎区川中島/堀江広志校長)を訪問。6年生の児童97人に「侍ジャパンの監督として〜後輩へ贈る言葉〜」と題して講演を行った。
井端監督は目標や夢を叶える人の共通点として、その日、その日取り組む課題を設定し、しっかりとやり遂げている点を挙げた。「何も考えないで朝起きてやるより、前日に考えた方がその日のスタートや練習開始後のスムーズさが違う」とやるべきことを前日に考える重要性を強調。「目標に向かうやり方さえ間違わなければ、夢は途中で変わるし、変わってもいい」とも述べた。
また、「人に流されない」点も重要だと指摘し、自身が野球選手になることを夢にしていた小学生時代の経験談を披露した。「練習があるのに友達から遊びに誘われ、誘惑に負けそうになったことは何度もあったが、前の日にやると決めたら、友達に何を言われようとも一切遊ばなかった。遊びは空いている日に予定を入れた」と振り返り、夢を叶えるためのオンオフの切り替えが大切だと述べた。
講演後に井端監督はバットを手に素振りを披露したほか、児童とキャッチボールで交流。児童からは「バットスイングの音がすごい」と言った声が聞かれた。
現役時代、シーズンオフになると同校を訪問していた井端監督。今回の学校訪問は川崎市市制100周年にあたり、地域と学校を盛り上げてもらいたいとの児童の呼び掛けの手紙に応じる形で実現した。
「呼ばれ続けられる人でありたい」
手紙を書いた佐藤羚翔(れいと)さん(12)は「野球に熱心。僕も将来はプロ野球選手になりたいと思っているので、きょう聞いた話を生かしていきたい」と語った。
井端監督は、子どもたちからの手紙は自宅に大切に保管し、携帯電話の写真にも納めているという。「いい時間を過ごせた。子どもたちに感謝したい」とし、次回訪問は「機会があればぜひ。呼ばれ続けられる人でありたい」と語った。
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