プロバスケットボールBリーグ1部の川崎ブレイブサンダースが始めた「ひとり親家庭招待企画」が好評だ。飯田遼選手の発案で始まり、等々力アリーナでのホームゲームに招待した家族はまもなく100人を超える。選手からの手紙を添えた「お土産」もあり、招待された家族からは様々な感謝の言葉が寄せられている。
企画の名は「飯田遼シート」。飯田選手は以前から「様々な事情で観戦に来ることが難しい人たちを招待したい」と考えていたという。他のプロスポーツの実績を調べ、クラブスタッフのアドバイスもふまえ、18歳以下の子どもがいる市内在住のひとり親家庭を招待する企画を発案した。
クラブのメインスポンサー「ミツトヨ」も飯田選手の思いに共感。同社がチケット代を支援し、当事者への呼びかけと応募の窓口対応は、ひとり親家庭の支援策を実施する川崎市が協力。昨年11月から企画が始まり、3月5日の試合までに計26組85人を招待してきた。
観戦を楽しんでもらうためにメガホンや選手名入りタオルなどの「お土産」も用意。飯田選手からのメッセージカードも同封する。「本当は家族のみなさんと歓談したり記念撮影をしたりしたいけれど、難しいので、せめて手紙だけでも」と飯田選手。試合前に招待した家族あてに一枚一枚、メッセージを考えて手書きしているという。
観戦した感想も、クラブに続々と寄せられている。思春期で親子の関係性が難しくなっていた息子と観戦し、帰宅後、息子から「今日はありがとう!」と言われて「泣きそうだった」という人。帰宅後に飯田選手の手紙を見つけ、心のこもった文面に感動し、「心にしみて感無量だった。宝物にする」と思いを寄せた人もいる。
多摩区の女性は、子ども3人と観戦。かねて女性はBリーグに興味があったが、実際の試合に来るのは初めてだった。「めちゃくちゃ楽しみました。近くの席の人が応援の仕方も教えてくれて、飯田選手がシュートを打つたびに家族で盛り上がった。ぜひまた行きたい」と満面の笑みで話していた。
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