川崎区役所は、市役所通りのイチョウ並木の雌木に実るギンナンのニオイを軽減するため、今月中旬、ギンナン落としを実施した。あわせて採取したギンナンを区民配布する地域還元の検討にも入った。
全長約400メートルの市役所前通りの沿道には、74本のイチョウの木が植えられている。このうち、雌木は33本ある。
区役所によると、実が熟す時期になると、市役所通りのギンナンの独特のニオイをめぐり、市民からの苦情が寄せられているという。区では、これまでも清掃活動で対処にあたっていたが、昨年は歩道の整備で植栽空間が減り、ギンナンが歩行者などに潰されやすくなったことから、清掃回数を増やしてニオイの軽減に努めてきた。ただ、市民からの指摘を受けて清掃強化した時期が、実が落ち切った時期でもあったことから、今年はギンナンの成熟期にあわせて行うことが確認された。そうした中「ギンナンは秋の味覚の代表格。清掃して処分するだけではもったいない」「下処理を施せば多くの区民に味わってもらえる」との声があがり、地域還元を模索。成熟期に合わせてギンナン落としを行い、その後イベントでの配布案が浮上した。現在のところ11月上旬の催しで配布することを検討。配布は無償ではなく緑化基金などを募り、協力者にわけていきたいとしている。
区によると今年のギンナンは7月頃から緑色の実が確認された。例年より2週間早いという。ギンナン落としは10月に行われたという。また、ギンナン落としは拾いを楽しむ市民の場を奪わないよう配慮し、市役所前のバス停に植えられている雌木に限って行ったという。
区では「今回は、区長権限の予算を使って行う事業だが、成果を見据えて来年度の区の事業になるかを判断したい」としている。
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