川崎区内の放火件数が昨年に比べて増えている。川崎消防署と臨港消防署によると今年の放火件数は、11月27日時点で対昨年比9件増の30件発生。両消防署は放火ができない環境づくりを呼び掛け、警戒を強めている。
両消防署によると、今年1月1日から11月27日までの放火による火災発生件数は30件にのぼり、昨年の21件のおよそ1.5倍となっている。
各消防署管内で見ると川崎消防署管内では川崎駅前や駅周辺で放火が多く発生。駅前のバスロータリーやバス停付近、ごみ置き場では段ボールに火をつけられるケースが多いという。また、集合住宅のポストも狙われているという。
臨港消防署管内では人気の少ない公園や駐車場に捨てられたごみ屑やごみ置き場、集合住宅のポストに火をつけられ、中には一軒家が焼失した事件もあった。
放火は深夜の時間帯に行われるケースが多いという。これからの季節は空気が乾燥するため、ボヤ騒ぎ程度の火災でも建物を全焼させるほどに大きくなる可能性もあり、「建物の周りに燃えやすいものを置かないように努めてほしい」と川崎消防署予防課の風間昭一課長は呼び掛ける。一方、臨港消防署予防課の小野正一主任は「常夜灯の設置や地域が協力して不審者を見かけたら声掛けをして対応するなど、放火できない環境づくりにも努めてもらいたい」と指摘する。
川崎消防署は、火災件数が一番多くなる12月20日から31日かけて年末火災特別警備に合わせて放火が多い小川町などを重点地域に指定し、臨港消防署では管内全体に目を光らせながらパトロールの強化にあたる。
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