川崎駅前仲見世通商店街振興組合(西尾猛理事長)が長年の課題である悪質な客引き行為に対し、防犯カメラを使ったライブでの取り締まりを行い、一定の効果を上げている。
仲見世商店街は昨年7月、防犯カメラを500万円の予算をかけて一新した。長さ約450メートルの商店街内に、これまでの9台から16台に増やし、より鮮明に映るカメラにしたことで客引き行為をしている人物をはっきり識別できるようになった。
商店街事務局のモニターで順次カメラを切り替えながら、客引き行為が行われていないかのチェックを行っている。
営業中の他の店舗前での営業妨害となる客引き行為を確認すると、リアルタイムに放送で場所、男女の別、服装、時には店名を指摘し個人を特定したうえで、「川崎市客引行為等の防止に関する条例」に違反しており、やめない場合は警察に通報すると注意喚起する。
注意された客引きは明らかに自分が見られていることを認識するため、その場を離れるという。新カメラ導入1年でライブで放送をする午後6時から10時にかけては、悪質な客引きはほとんどいなくなったという。
近隣商店街からは客引き行為に関してなかなか効果的な手が打てない中、効果を上げる同商店街に対して「頑張ってほしい」と期待の声も聞かれる。
ソフト面の課題も
一定の効果があるとはいえ、カメラでの取り締まりにはライブ時間外など、限界があることも否めず、実際のパトロールの強化は喫緊の課題だ。
2016年に「客引き防止条例」が施行され、行政のパトロールにより客引きの減少はみられた。しかし人数が少ない関係で1カ所にとどまることが出来ず、移動をすると、また客引きが現れるといういたちごっこも続く。
商店街からも人をだし、行政と一緒に動くなど、パトロールの仕方も再考が必要とし、仲見世商店街はそのために予算をとることも考えるという。
西尾理事長は「悪質な客引きを一掃することで、川崎は安全・安心な街だというイメージにしたい。我々の取り組みが刺激になって他の商店街にも波及していけばいいと思う。仲見世商店街としては外来者が有意義で楽しい時間を過ごせる商店街になるようにしていきたい」と展望を語った。
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