神奈川県内の商店街の優れた取り組みを表彰する「かながわ商店街大賞」が先月決定され、幸区の鹿島田商店会が特別賞に輝いた。コロナ禍のオンラインを活用したイベント企画などが評価された。
第10回目となる今回は、商店街部門に18団体が応募し、大賞1団体、優秀賞2団体、特別賞3団体が選ばれた。市内での受賞は鹿島田商店会が唯一。同商店会の遠藤由佳会長は「驚きとうれしさの両方が込み上げた。オンラインの取り組みが評価されたということで、時代にマッチしたのではと感じた」と話す。
動画でイベントコロナ下の活路に
同商店会は、コロナ禍に対応した手法でイベントを展開したことが評価された。以前からコンサートやハロウィーンなどのイベントを通じて、地域住民らが交流できる企画を多数実施してきた同商店会。感染拡大後の2020年度からは、「人と人とのつながりを途切れさせてはならない」と、動画投稿サイト・ユーチューブを活用した情報発信に注力。『鹿島田TV』を立ち上げ、コンサートの様子を生配信したり、ハロウィーンの仮装写真を募集し、イラストなどと合わせて編集した動画を制作。動画で流れるクイズに答えて応募すると商店会で使える商品券がもらえる企画など、市民参加型で工夫を凝らしながら実施している。企画や撮影、編集は遠藤会長自ら担当。「少しでも見てもらえるようトレンドをチェックしながらやっている」と、1本の動画編集に数日間かけることも。チャンネル登録者数は190人だが、視聴回数が3000回を超えるものもあるという。
飲食店を営む同商店会副会長の橋本鉄也さんは「以前は忙しく、イベントへの参加も難しかった。現在はオンラインで参加しやすく、商店会の人とも改めて関われている」と利点を語る。大塚謙一郎副会長は「今後は今の取り組みを定着させつつ、状況に合わせて直接顔を合わせることができる機会も作れれば。リアルとオンラインの両輪で商店会、地域活性につなげたい」と意欲を見せる。チャンネルはウェブ(https://kashimada.tv/)から。
同大賞は、県や商連かながわなど7団体で構成される実行委員会が主催。表彰により、取り組みを広く紹介することで商店街の魅力発信や活性化につなげることを目的に実施している。
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