在日韓国・朝鮮人をはじめ、外国人住民の生活支援などの人権保障に取り組む社会福祉法人青丘社が創立50周年を迎えた。11月16日には在日大韓基督教会川崎教会(川崎区桜本)で記念式典を開催した。
同法人は1973年10月に桜本に設立し「誰もが力いっぱい生きていくために」をスローガンに掲げる。桜本認可保育園の開園を皮切りに、現在は市ふれあい館の運営や障害者、高齢者の介護支援、外国につながる子どもの学習支援などに取り組む。
式典では三浦知人理事長が「社会にまん延する差別や不条理に対して決して諦めることなく変革を求め、希望を見出してきたことが青丘社の設立原点」とあいさつ。児童手当支給や市営・県営住宅への入居資格を求めてきた歴史を振り返った。現在向き合う課題についても言及し、反貧困に向け「助けてと言いやすい場所づくり」に尽力することや、多文化共生社会については、地域の連帯の力で推し進めていくことを強調した。
指紋押捺拒否運動など、マイノリティーの人権保障の先頭に立ち、1990年から20年にわたって同法人が運営する多文化交流施設・市ふれあい館館長を務めた裵重度(ペェチュンド)前理事長も登壇。裵氏は行政交渉の秘話を明かしつつ「青丘社が市の学童委託の第一号」だったことや市ふれあい館設立の歴史を振り返った。これからの50年について「地域社会における血の潮、世の光として歩みを進めていかねばならない」と展望した。
この日は在日高齢者クラブトラジの会のハルモニ(おばあさん)も出演し、伝統民謡「アリラン」を披露。50年の歩みを振り返る映像の放映や中山健一区長ら来賓者の祝辞も寄せられた。
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