世界が注目するペロブスカイト太陽電池を発明したペクセル・テクノロジーズ(麻生区万福寺)が11月13日・14日、カルッツかわさき(川崎区富士見)で開催された「第17回川崎国際環境技術展」に出展した。同社は世界が注目する研究者として、ノーベル賞の受賞も期待されている桐蔭横浜大学特任教授の宮坂力氏が社長を務める。
ペロブスカイト太陽電池は従来のシリコン系と比べて薄くて軽く、曲げられるなどの特性がある。これまで設置が難しかった家屋の屋根など傾斜のある場所や、直角の壁にも気軽に導入できる。また曇りや雨の日、室内の弱い光でも発電でき、エネルギー効率も従来型に引けを取らない。
ただ課題はコスト面。同大学院修士1年の山口翔功(しょうかつ)さんと高井湖央(こお)さんはコスト削減のために、日々研究にいそしむ。他にも微量の鉛を使用するために生じる環境への配慮など、取り組むべき課題は多い。それでも現在、風雨への耐性を測るための実証実験を企業と行いながら、2〜3年後の発売を目指している。
同社が描く青写真は壮大だ。総務部長の清田竜彦さんは「最終的には変化を実感しやすい家庭への販売を考えている。自宅で家族が使う分の電力を発電し、電力の自給自足を実現したい。太陽光だけで生活が成り立てば、SDGsにも貢献できる」と話す。もし実現すればエネルギー産業は大きく変わるはずだ。
川崎から世界へ、同社の挑戦は続く。
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