足ひれを付けて水中を高速で泳ぐ「フィンスイミング」。高津区新作在住の三村逸人(はやと)さん(20)が200mCMAS(クマス)ビーフィンの日本代表として、6月22日からギリシャで行われる世界選手権に出場する。世界への挑戦は2年連続。「自分のペースを崩さず、自己ベストを出す」と意気込みを見せている。
三村さんが出場するCMASビーフィンは足ひれを付け、シュノーケルを装着してクロールを泳ぐ種目。5月に行われた日本選手権に出場し、50mで3位、100mで3位という結果で日本代表入りを逃していたが、「しっかり泳ごう」と気持ちを入れ替え、続く200mでは見事優勝。自己ベストを1・7秒更新する1分41秒29を記録した。世界への切符を手にし、「ほっとした。練習の成果が出た」と胸をなでおろした。
三村さんは日本体育大学の3年生で、フィンスイミングクラブに所属。「来年は就職活動もあるので、今年が最後という思いで練習してきた」。週3回の活動に加え、アルバイトを2つ掛け持つ。練習がない日は筋力トレーニングに励むなど、自分で調整の管理をしながら集中して追い込みをかけてきた。
昨年世界大会に出場した際は無念の予選敗退。「周りを気にしすぎたり、考えすぎたりした」と振り返る。今大会ではまず予選で上位8人に入って決勝に進むことを目指すが、重視するのは自分のペースを保つこと。「考えすぎてもダメ。世界の舞台でさらに自己ベストを更新したい。自分の泳ぎをすればタイムは出せる」と言い切る。重ねた経験と練習が何よりの自信。迷うことなく最後まで泳ぎ切るつもりだ。
逸人さんの母・三村香代さん(49)は食事などの生活面で息子をサポート。献立にも気を遣ってきた。「料理で気持ちも上げていけるように」と、大会前には”勝負飯”のシーフードのシチューを用意する。近場で開催される大会には必ず観戦に行くという香代さん。「母は祈るだけ。悔いを残さないように頑張ってほしい」とエールを送っている。
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