独自教育で子どもの学習支援 事務所内に無料塾を開設
「親の収入の格差が子供の教育格差に繋がってはいけない」――。
幸区南加瀬で行政書士事務所を営む筧則和さんは、今の教育の在り方に疑問を感じ「子どもたちの役に立てることがあれば」と一念発起。子どもが気軽に訪れることができる『逆転塾』を事務所内に立ち上げた。筧さんは「事務所経営が軌道にのり始めたころから、今後自分がどう生きるべきかを考えたときに、不思議と『もうこれしかない』とはっきり思えた」という。
自らも教育に携わった経験から教育への持論は『自立』と語る。「子どもを一人前の大人に向かわせるということが教育だと考えている。それはなにもことさら英・国・数・社・理の知識とも言い難い薄っぺらい内容を大げさに習わせるようなことではない。むしろ、なぜそれをするのかという物事の意味をしっかり伝えることの方が、はるかに子どもの勉強に対するモチベーションを高めてあげられる」という。
そのため、同塾では中学生と4、5、6年の小学生を対象に、中学生には英単語1000語を、小学生にはアルファベットとローマ字に加え、小学生用英単語400語をプリント・テスト形式で教えている。平日(月・水・金曜日)は生徒が、ひたすら書いて覚える自習形式をとり、土曜日には自ら授業を行う。教材費として初めに千円の負担はあるが、授業料などその他費用は完全無料だ。「少ない金額でも子どもからは絶対に取らない」と筧さん。
開設資金は全て自費。ただ、今後も施設維持費等の費用がかかるため、「この活動に賛同してくれる人からの寄付をお願いすることにしている」という。
筧さんに今後の夢を聞くと「この活動を広げて、いつかは全国に広がってくれたらうれしい。多くの子どもに学ぶ姿勢の大切さや楽しさを伝えていきたい」。
今後も教育を通じて子どもたちの自立を促し、合わせて精神面のサポートなども行っていく。
(問)NPO逆転塾(【電話】044・589・7077)筧則和さんまで
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