給水能力の見直しなどを盛り込んだ水道事業の再構築計画の一つとして、川崎市はこのほど、長沢浄水場(多摩区三田)の場内整備工事を完了した。上水道の市内への給水能力が1日あたり4万㎥増え、28万㎥になった。
再構築計画は2006年度から16年度を計画期間として進められてきた。市は12年に潮見台(宮前区)、先月末には生田の両浄水場を廃止し、長沢浄水場に浄水機能を集約。神奈川県内広域水道企業団からの受水を含め、市の給水能力は1日98万9900㎥だったが、75万8200㎥に縮小した。節水機器の普及などで水需要が横ばいだった状況を踏まえた施策で、工業用水道の給水能力も4万㎥減の1日52万㎥に縮小した。今回の整備では、原水に臭気物質などが含まれる際、粉末活性炭を注入して除去する「活性炭接触池」を、浄水処理設備の一つとして新設。これにより、活性炭の使用量を従来から4割削減している。
相模湖、津久井湖から流れる相模川を水源にする長沢浄水場は、1954年に通水を開始。用地面積は約20万平方メートル、給水能力は先月時点で、上水道が1日28万㎥、工業用水道は1日25万㎥となっている。
完成記念式典で、福田紀彦市長は「毎年1万人以上の小学生が施設見学に訪れる予定。子どもたちの笑顔あふれる学習の場にしたい」と語った。
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