寺社巡礼 その4 明王山聖無動寺成就院 川崎区・幸区
明王山聖無動寺成就院は智積院(京都市東山区)を総本山とする真言宗智山派の寺院。開創は諸説あるが、境内から出土した板碑によると、鎌倉時代中期とされている。
本堂をはじめとする建造物は、第二次世界大戦中の川崎大空襲に伴い、本尊と過去帳以外の全てが焼失。現在の本堂は1960年代に修復されたもので、本堂唐破風の「棟かつぎ(仁王像)」は大変珍しいものだと言われている。
同院の見どころは樹齢300年を超えるソテツ。「川崎大空襲の戦火で焼け焦げたが、その後も生き続けているくらいの生命力を持っている」と倉田隆伸住職。今では根がソテツを囲っているコンクリートを突き破るほどだ。
自然を通して春夏秋冬を楽しめるのも同院の魅力のひとつ。春には境内にある桜の花を、梅雨時期にはアジサイを、秋から冬にかけては紅葉を観賞しようと多くの人が訪れるという。
行事としては正月、5月28日、9月28日に「不動祭」を開催。檀家や信徒、その縁者らが集まり、家内安全や身上安全、健康長寿、商売繁盛などを祈願している。毎月10日には写経会も実施。毎回約20人が集まる。倉田住職は「誰でも参加できるので、お越しください」と話している。
このほかにも春と秋に「彼岸会」、7月1日に「大施餓鬼会」、7月13日から16日にかけて「お盆総供養会」を行っている。
■明王山聖無動寺成就院(川崎区渡田3の8の1 【電話】044・333・6622)
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