在日コリアンをはじめとした外国人差別にNOの意思を示す「『ヘイトスピーチを許さない』かわさき市民ネットワーク」(関田寛雄代表)の結成1周年の記念集会が2月4日、東田町の川崎市労連会館で開かれた。集まりには約270人が参加。元参議院議員の斎藤文夫さんのほか、現職の国会、県会、市会議員が党派を超え、壇上から川崎市から人種撤廃条例の制定に向けたアピールを行い、一致団結した。
集会は、川崎市に全国に先駆けたヘイトスピーチ条例を制定してもらおうと、同ネットが主催した。
関田代表は冒頭あいさつで「少数者(マイノリティー)は権利の(ために)立ち上がり、人間らしくふるまうと、多数者(マジョリティー)はそれを生意気だという。少数者をちょっと下に見る。そこにヘイトスピーチの根源がある」と指摘。多文化共生社会の推進のためには、市民、議会、行政の力の結集が必要だと訴えた。
続いて、元職、現職の議員がマイクを握った。元参議院議員で神奈川県日韓親善協会連合会会長の斎藤文夫さんは「不当なヘイトスピーチは多民族を理解できない、島国根性による日本の恥だ」と述べた。その上で、川崎市でヘイトスピーチが二度と行われないようにするためにも「条例が必要」とし、昨年12月に市長への答申された内容が進められれば「全国最初のヘイト根絶条例になるだろう」と期待を込めた。
田中和徳衆議院議員(自民)は「(ヘイト解消法で)いけないことは明確になった。地方は条例制定などで問題解決することが使命」と、市には正面から取り組むよう促した。畑野君枝衆議院議員(共産)は川崎から人権を尊重する社会をつくろう」と訴え、市川佳子県会議員(民進)は「分断の世の中に団結。差別には寛容の心で対抗しよう」とアピールした。
川崎市と車の両輪関係にある市議会からも意見が相次いだ。織田勝久氏(民進)は「人権・平和施策は川崎の基本的な理念だ」と指摘。飯塚正良氏(民進)は「市長がガイドラインを作ってもそれを支える法的根拠となる条例が必要」と強調した。その上で沼沢和明氏(公明)、佐野仁昭氏(共産)、片柳進氏(共産)は「オール川崎で条例づくり」のために尽力することを誓った。
議員のアピールを受け、崔(チェ)江以子(カンイヂャ)さんは「1年前と見える景色が違う。来年は行政も壇上に上がり話を行ってもらいたい。(そんな光景も)すぐ目の前にあると思う」と期待を込めた。
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