4月1日から幸市民館の館長に就任した 佐藤 忠さん 麻生区在住 57歳
思い出の地へ経験を還元
○…講座やコンサート、ギャラリー、クラブ活動など区民がさまざまな形で利用する市民館の館長に4月1日付で就任した。初めての館長職に「責任の重さを感じている」と語る。就任したばかりで、まだわからないことも多いというが「生涯学習、市民活動の拠点として区民が利用しやすい場の提供を目指す」と意気込みを見せる。
〇…東京都出身。中学3年の時に川崎市に移り住み「地元に貢献したい」と川崎市役所に入庁した。配属先は当時供用開始となったばかりの幸市民館。職務の基本を多く学び、良い思い出や苦い経験もたくさんしたという思い出の場所だ。それから35年。各区の市民館や青少年科学館、岡本太郎美術館など、社会教育施設を中心に経験を積み、館長としての復帰を果した。「入庁したてのころの記憶がよみがえる。初心に帰ってこれまで培った経験を生かしながら、館長として職務を全うしていきたい」
○…忙しい日々の息抜きは、趣味のバードウォッチングを楽しむこと。市民館で行う自然観察などのイベントを手伝ううちにその魅力にはまったという。先月は、本来日本には来ることが無いという渡り鳥の「ウタツグミ」が30年ぶりに来たとの噂を聞きつけ、仲間とともに相模原市まで足を運んだ。「あの姿は一生忘れられない。写真も夢中で撮りました。自然のことだから次があるかわからないけど貴重な経験ができた」
○…川崎駅西口や鹿島田、新川崎地区には高層マンションが立ち並ぶなど当時と比べ、区内の環境は大きく変化しているが「これまで市民館として築き上げてきた地域との絆を守っていくとともに、住民と対話しながら新たなニーズも捉えていきたい」と語る。また市内の博物館などの他施設と連携した取り組みを増やしていきたいとも考えている。「これまでの35年間の経験や人脈を活かして、区民に還元したい」。思いは募る。
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