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相模原でよい音楽をきく会の代表 河口 健二さん 田名塩田在住 62歳

公開:2011年11月3日

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今も全力 ギター少年

 ○…相模原でよい音楽をきく会は年3回コンサートを開く。心がけることは馴染みのある、わかりやすい曲を選ぶこと。「高齢者や初めての人もいるから」。自身も奏でるギターを中心に、声楽やピアノ、フルートなどを交えた演奏会は、毎回100人ほどで賑わう。6月は東日本大震災の被災者応援を掲げ、寄付金も集めた。「今後も会を続けて、人の輪を広げたい」と微笑む。

 ○…幼い頃から周囲は音に溢れていた。電気店を営む父はヴァイオリンをたしなみ、家にはオルガンがあり、お店に出入りする職人はギターを爪弾いていた。その中で魅かれたのは「甘い音」を響かせるギター。当時グループサウンズが流行りみんなの興味はエレキだったが、手にしたのはクラシック。高校生になり初めて購入したときは「自分専用の楽器。嬉しかった」と瞳を輝かす。

 ○…高校卒業後、プロの演奏家になる決意を胸に、都内の先生の下でレッスンに励む日々を過ごす。そんな中、相模原でサークルの講師にならないかと声がかかった。教えることも勉強と引き受けると、指導する魅力に目覚める。「初めは弾けない人が弾けるようになる。これが楽しくて」。気付けば、7つのサークルを受け持つことに。これらを取りまとめ、相模原ギター協会を設立。約30年経った今も代表を務める。

 ○…ギターの魅力は「音を作る楽しさ」。6弦と12フレット。指で押さえてはじけば音は出るが、タイミングや強さ、はじき方で変化する。毎日欠かさず行う約3時間の練習も、スタートは『音作り』から。「プロの人に負けないつもりでやっています」。好きな作曲家は?と尋ねると、F.ソル、M.ジュリアーニ、ベートーヴェンにモーツァルトと枚挙に暇がない。還暦を過ぎた今も「20代と情熱は変わらないですよ」。屈託ない笑顔に、少年の姿を見た。
 

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