「くるみ割り人形」区内初公演 「松山バレエ団」・森下洋子さんにインタビュー
60年以上の伝統ある松山バレエ団は、国内外で数多くの公演を行ってきた。中でも、1982年の初演以来、公演を通じて人々に感動を与え続けてきた「くるみ割り人形」は同バレエ団の代表作の一つ。その待望の区内初公演が12月23日(火・祝)、相模原市民会館で開催される。そこで本紙では、同バレエ団のプリマバレリーナ・森下洋子さんにインタビューを行った。
-松山バレエ団がめざすバレエとは?
松山バレエ団は1948年創立、松山バレエ団総代表で演出・振付を手がける清水哲太郎を中心に、「芸術は人々の幸せのためにある」という思いをもって活動を続けてまいりました。今、2011年の東日本大震災を経た日本で、文化芸術の道を歩むにあたり、この原点をより深く心にとめて多くの方に夢や希望をお届けしていきたいと思っています。
-1982年の初演から松山バレエ団の代表的な作品の一つとされる「くるみ割り人形」ですが、読者に見どころを教えてください。
クリスマスの夜を舞台に、醜い人形を一心に愛し、人形にかけられた魔法を解く少女クララの心の輝きを描く「くるみ割り人形」。松山バレエ団では、東日本大震災を経て、平和を祈り、人々が心を寄せ合い、集うことのあたたかさ、一つひとつの命を大切に慈しむ思いの深さを描けるよう新演出、振付を重ねました。平和、命慈しむことへの祈りを込めたこの作品を通じて、心あたたまる年末のひとときを共に過ごせたらと願っています。
-相模原市ではグリーンホールでの公演などがございますが、市民会館での公演は大変珍しく楽しみにされているファンが多いと思います。今回の公演への意気込みをお聞かせください。
松山バレエ学校では町田や橋本に支部があり、相模原市出身の団員もたくさんおり、とても親しみを感じています。この街で公演ができることを大変幸せに思います。チャイコフスキー3大バレエの一つである「くるみ割り人形」は、親しみやすく輝きに満ちた音楽に乗せて、クリスマスの夜を舞台にあたたかい愛が描かれます。この作品を通じて、皆様と平和への思いを分かち合い、楽しいクリスマスのひとときとなればと願っております。
-相模原のバレエファンへメッセージをお願いします。
クラシックバレエは、人間精神の美しさをうたいあげる素晴らしい芸術の一つです。私は今年、舞踊歴63年目となりますが、バレエにはこれで終わりということがなく、毎日新しい発見があり、新たな美しいメロディが聞こえてきます。それがクラシックバレエの魅力であり、この素晴らしい芸術に出合えたことをとても幸せに思います。クラシックバレエの物語には、人間が必ず持っている魂の純粋な輝きが描かれています。物語を通じて、クラシックバレエが描き出すあたたかい愛や夢、希望に触れて頂けることを願っています。
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