アメリカンフットボール(以下アメフト)・Xリーグのノジマ相模原ライズの専属チアリーダーズSuns(サンズ)に在籍しキャプテンなどを務めた天満谷(てんまや)睦美(むつみ)さん(34)が今春、米国のプロフットボールリーグ・NFLのチアリーダーになるためのトライアウトに挑戦する。ライズからの挑戦者は2009年の創設以来初めて。天満谷さんはSunsのキッズチームメンバーの希望となるよう、夢の実現に向けて意気込んでいる。
NFLはアメフトのプロ最高峰のリーグであり、その魅力ある試合をサイドラインから華やかに彩るチアリーダーは「12番目の選手」と呼ばれる。ダンスの能力、心身共に優れた面だけでなく、米国では、自立心を持ちながら地域活動などに取り組む姿勢も評価されているという。近年は難関のNFLチアに日本人が挑戦し、合格するケースも増えている。
天満谷さんは日本体育大学の応援団チアリーダー部VORTEX(ボーテックス)に入部しチア活動を開始。アメフトをはじめ多くのスポーツ応援を経験し、04年には全日本チアリーディング選手権大会でも優勝を収めた。大学卒業後は社会人チアリーディングチームを結成し、チアの協会の一つユナイテッド・スピリット・アソシエーションジャパンの大会であるNationalsで優勝。米国の有力な大会でも実績を残した。社会人チームを退部後は、地域活動に力を入れるライズの専属チア・Sunsを知り、トライアウトを経て入団。これまでキャプテンや応援を盛り上げるボイスリーダーなどを務め、11年、12年にはXリーグのチア最優秀とされるNFA Cheerleaders of the yearに輝いた。ライズのホームゲームはもとより、アウェーでも満員の東京ドームの観客を演技で魅了するなどSunsの中心メンバーとしてチームをけん引してきた。
こうした活動を続けるうち、天満谷さんはチアの存在の素晴らしさを実感し、NFLでの活動に夢を抱くようになった。それはライズが選手のNFL輩出に向けて力を入れるようになった時期とも重なる。天満谷さんは「チアもNFLに輩出できれば、経験を地域の子どもたちに広められる。その役を私が担いたい」と思いを明かす。天満谷さんはSunsのキャプテンとして下部のキッズチームを指導してきたこともあり、その思いは強くなっていった。「活動する子どもたちにとって私が目標の一つになれたら嬉しいし、夢を持ってもらえたら」と願いを込める。
天満谷さんは16年にSuns退団後、フリーとしてライズを支えつつ、トレーニングをしながら挑戦への準備に注力。今後は3月下旬に渡米し受験に備える構えだ。ダンス力、チーム適性、観客へのサービス精神、英語力が問われるなど新たな夢への道は難関を極めるが、天満谷さんは「緊張しないで、その空間を楽しんで挑みたい」と意欲十分に話している。
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