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ひきこもり相談 起点の窓口設け広範対応 切れ目のない支援強化へ

社会

公開:2018年5月24日

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起点の窓口設け広範対応

 市民からのひきこもり相談について市はこのほど、一次相談窓口としての機能を強化した「市ひきこもり支援ステーション」を市精神保健福祉センター内に設置した。ひきこもりの相談の際に起点となる窓口を設けることで相談しやすくするのがねらい。相談を通じて当事者の課題を整理し、必要に応じて各関係機関と連携しながら、その後の社会復帰に向けて切れ目のない多面的な支援をめざしていく考えだ。

 一般的に「ひきこもり状態」とは、様々な原因の結果として社会的参加を回避し、概ね家庭にとどまり続けている状態と定義されており、病名ではなく症状を表す。2016年度に行った国の調査によると、15歳から39歳の国民の1・57%がひきこもり状態にあると報告されている。これを相模原市全体の人口で換算すると、約3100人が該当する。こうした現状を踏まえ、国では「ひきこもり地域支援センター設置運営事業」を行っており、今回の設置はその一環で進められた。

 これまで市は、精神保健福祉センターが窓口となり17歳までを対象とした思春期相談やひきこもり支援のほか、メンタルヘルス(精神面の健康)が必要な人に対し専門性の高い医師が対応してきた。今回、一次相談窓口を広範囲にわたるひきこもりの相談の受け皿とすることで、ひきこもりの当事者やその家族などが相談しやすくなるほか、市もその後の支援につなげるためのきっかけにしたい考えだ。そうした窓口での相談を行った上で、市はグループでの支援や関係する講演会の案内などの情報発信に加え、切れ目なく支援をするためのネットワークづくり、回復段階に応じた様々なサポートの案内など、あらゆる機能を併せ持った「ひきこもり支援ステーション」として取り組んでいく。

 加えて、40代から50代のひきこもり当事者についても支援を強化していく方針で、社会的に孤立し自殺するケースもあることから自殺予防も引き続き行う。

 窓口には市の非常勤職員として臨床心理士、精神保健福祉士をひきこもり支援コーディネーターとして常時2人配置し、同センターの常勤職員が兼務する。開設時間は午前10時から正午と午後1時から4時。対象はひきこもりの問題を抱える市民(当事者および家族などの支援者)や関係機関で、対象年齢は原則18歳から64歳を想定。相談は無料(事前連絡が必要)。同センターの宍倉久里江所長は「ひきこもりは家族とのコミュニケーションが深まることで元気になり、徐々に社会に出ていくと、一歩一歩前に進むケースもあるので相談してほしい」と話す。問い合わせは相談専用ダイヤル【電話】042・769・6632へ。

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