サッカー界最高峰の大会・ワールドカップ。4年に一度の祭典がきょう14日、ロシアで幕を明けるなか、地元・SC相模原のユースチームには「8年後」を虎視眈々と狙う一人の若者がいる。その名は中丸流佳。17歳にして波乱万丈なサッカー人生を歩んできた青年に、全サッカー選手が憧れる舞台への思いを聞いた。
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中丸選手は伊勢原市出身。中学から横浜F・マリノスのジュニアユースチームに所属し、3年生時には日本一のクラブチームを決める大会で優勝。決勝では3得点の大活躍で、Jリーグ最年少出場記録を持つ久保建英選手を抑え大会MVPに輝いた。間違いなく、世代を代表する選手の一人だった。
中学卒業後は県内の強豪校・日大藤沢高校へ進学するも、「部活経験がなく、上手くなじめなかった」と数か月で退部。高校も転校を決断。将来を嘱望された青年はサッカーと距離を置く「空白の日々」を過ごした。しかし、時間の経過の中で「自分にはサッカーしかない」と心境が変化。再起をかけ複数のチームの練習参加を経て、約1年半前に現チームへ入団した。
復帰後、鈍った身体を動かすのに苦労したが、持ち前のセンスとスピードは健在だった。2年時から主力選手として公式戦に出場。今年からはチームの主将を務め、前線の中心選手として活躍を続ける。
トップ昇格そして世界へ
開幕を迎えるワールドカップの印象については「記憶に残っているのは10年の南アフリカ大会から。本田圭佑選手のフリーキックが印象的で、練習しましたが、できませんでした」と「ミレニアム世代」らしい回答。そして、「今の目標はSCのトップチームへの昇格。J1ではなくても結果を残せば、世代別代表、そして8年後のW杯が見えてくるかもしれない」。世界への距離を見定める中丸選手の、檜舞台への挑戦は続く。
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