青山学院大学・相模原キャンパス(淵野辺)に2019年4月、国内の地域貢献を中心に据えた新学部「コミュニティ人間科学部」が設立される。これまで同大には、国際政治経済学部などグローバルな視点を持った学部はあったが、「地域コミュニティ」に焦点をあてた学部の設立は初。同学部の開設準備室室長である鈴木眞理教授に新学部がめざす姿と、相模原市との関わりについて話を聞いた。
人口減少などにより地域経済の疲弊、地域文化の衰退などが全国各地で問題になっている中、同学部は地域の課題を解決し、社会貢献できる人物を輩出することを目的としている。鈴木教授は「地元の人々にとって解決困難な地域課題の現場が、学生の様々な成長を促す場となる可能性を秘めている。課題に前向きに取り組める人材を育てていきたい」と狙いを語る。
地域で活躍できる人材を育成するため、同学部のカリキュラムは「実践知」を重視。座学で徹底的に社会問題の構造や社会調査の基礎を学んだ上で、3年次には約8人1グループ単位で全国各地の実習地で地域活動に参加。実践を通して地域づくりに必要なマネジメント力やコミュニケーション能力を養う。実習の中には無人島体験の支援などユニークな内容も含まれている。
卒業後は様々な進路が可能となる中、地方公務員や地域に根付いた企業への就職をめざす同学部。鈴木教授は「自治体と地域、企業と地域、NPOと地域をつなげられる人物を輩出していきたい」と熱を込める。
相模原「学習の場に最適」
東京都渋谷区と相模原にキャンパスを持つ同大学。相模原キャンパスに新学部を開設した理由として鈴木教授は「相模原市は横浜線沿線などの都市部、津久井地区などの田園風景が広がる部分が共存する特徴を持つ市であることから、様々な地域課題が存在し学生の学習の場に適している」と言及する。
同大学は相模原市と包括連携協定を締結しており、これまでも市民講座などの協力事業も行ってきたが、新学部もその流れに沿っていく構えだ。鈴木教授は「相模原市の課題解決をサポートできる存在になりたい」と未来を見据える。
同大学には15年に、グローバル人材の育成をめざす「地球社会共生学部」が設立された。鈴木教授は地域社会と国際社会という一見して相反する学部について、「2つの学部はお互いを相補しあう役割もあるし、刺激を受け合う関係であってほしい」と期待を込める。
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