トヨタ自動車が開発した高齢者や障害者らの生活支援を行う小型ロボット「HSR」の実用化に向けた実証実験が12日、田名の特別養護老人ホーム・縁JOYで行われた。
玉川大学の岡田浩之教授の協力のもと市内ソフトウエア企業を中心にHSRの共同研究を行う「社会実装研究会」ではこれまで、介護人材が不足する中、同ロボットの福祉施設での利用に向けた実証実験を重ねてきた。
今回は、認知症進行の予防につながるとされる「音楽回想療法」を備えたHSRを活用。当日は同ロボットが自律移動して施設内をまわり、演歌や歌謡曲などの音楽を流した。懐かしのメロディの数々に利用者からは自然と手拍子が起こり、中には曲を口ずさむ人の姿も見られた。
今回の音楽回想療法を備えた同ロボットが実用化に至ると、音楽再生を行う手間が省けるなど介護スタッフらの作業負担の軽減が期待される。