任期満了に伴う統一地方選挙の前半戦、神奈川県知事・相模原市長・神奈川県議会議員・相模原市議会議員の4選挙が7日に投開票され、市長選では前衆議院議員で新人の本村賢太郎氏(48)が現職の加山俊夫氏(74)や他の新人候補を大差で破り初当選した。保守分裂の中、野党系の支持を集め新市長となった本村氏は、市民との対話を重視した市政運営を進めていくことを強調しつつ「令和という新時代を迎える中で、顔の見える市長をめざしていく」と話している。
午後8時、NHKで「本村氏当確」の報道が出ると、事務所を埋め尽くした支援者から歓声が沸き起こった。その後間もなく、本村氏が姿を見せると大きな拍手と「おめでとう」の声が飛んだ。政治の師である元衆議院議員の藤井裕久氏とともに壇上に立った本村氏は、支援者に深々と頭を下げた後にマイクを握ると、「誇りの持てる相模原市をめざしたい。平成最後の相模原市長として、また令和という新時代を迎える市長として、顔の見える市長をめざしていく」とあいさつ。選挙戦でも訴え続けた対話の重要性にも触れ、「対話無くして市の未来を次の世代につなげられない。皆さんの小さな声を拾っていきたい」と意気込んだ。
4選をめざした現職の加山氏は神妙な面持ちで、「お力を借りながらこのような結果になり申し訳ない」と支援者に詫び、「市が今どのような方向を向いているか、どのような状況にあるか、日頃から市民にお伝えする部分が欠けていた」と敗因を述べた。新人の宮崎雄一郎氏(52)は「必勝を期してやったが申し訳ない。今はすがすがしい気持ち」とし、同じく新人の八木大二郎氏(55)は「私の力足らず。支援を頂き一人ひとりに感謝したい」と話した。
市議全現職が議席守る
定数17に対し、現職10人、元職1人、新人14人の計25人が立候補し、市内3地区で最も激戦となった中央区市議選は、現職の中村昌治氏(57)がトップ当選。現職は全員が議席を守った。党派別では、自民党が5、公明党が3、共産党が2議席を獲得。旧民進党系の国民民主党と立憲民主党は3人(国民1人、立憲2人)が当選した。
くじ引きで当選決定
中央区市議選では、最後の1議席を巡り2人の候補者が得票数で並んだ。ともに新人の今宮祐貴氏(34/共産党)と松浦千鶴子氏(45/無所属)で、公職選挙法に則り市選挙管理委員会によるくじ引きを実施。当選くじを引いた今宮氏が当選者に決定した。市選挙管理委員会によると、くじ引きによる当選者の決定は確認できる中では市内初で、実施にあたっては他市町村の過去の事例を参考にしたという。
神奈川県知事選挙は現職の黒岩祐治氏(64)が約225万票の圧倒的な支持を集め、新人の岸牧子氏(62)に大差を付けて3選を果たした。
なお中央区県議選は候補者が定数を超えなかったため無投票に。現職の河本文雄氏(62/自民党)、寺崎雄介氏(47/立憲民主党)、佐々木正行氏(55/公明党)が再選を果たした(表記は前回選挙の得票数順)。
県知事選の区内の投票率は48・08%(46・85%)、市内全体では48・74%(46・69%)、市長選は区内で48・24%(47・01%)、市内全体では48・91%(46・87%)。市議選は区内で48・20%(46・96%)、市内全体では48・85%(46・83%)だった(カッコ内は前回統一選結果)。
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