上溝中学校(郡司孝明校長)で11日、伝統行事の茶摘みが行われた。当日は晴天のもと、上溝中学校の全校生徒や保護者、近隣高校の生徒などの地域住民あわせて約940人が参加した。
今年は前月までの寒さなどの悪天候により、例年より茶樹の成長が遅れたものの、55・4kgを収穫。生徒たちは同行事を運営する環境委員会が作成した手書きのしおりを見ながら、柔らかな葉を丁寧に手摘みした。
同行事が始まったのは上溝中が開校した1950年頃。戦後の財政難から教材を購入する財源にするため、茶畑を作ったことがきっかけだった。現在は摘んだお茶は緑区の工場で製茶し、校内での試飲会のほか、市内の福祉施設に寄贈。一部は販売し、売上金は東日本大震災の義援金として寄付も行っている。
環境委員会の椿山航さん(3年)は「いい経験ができて良かった。お茶摘みはなかなかできない体験なので、今後も上溝中の伝統として引き継いでいけたら」と話した。