リニア中央新幹線神奈川県駅(仮称)新設工事の起工式が22日、建設予定地の相原高校跡地(緑区橋本)で行われた。2027年の開通を目指す東京(品川)-名古屋間に設置される4つの中間駅(神奈川・山梨・長野・岐阜)で初めての着工となる。
起工式に先立ち行われた安全祈願の神事では、事業者である東海旅客鉄道(株)(JR東海)の柘植康英代表取締役会長と、神奈川県駅(仮称)新設工事共同企業体の代表構成員である(株)奥村組の奥村太加典代表取締役社長が鍬入れを行うなどし、工事の無事を祈念した。
起工式には事業者や県市関係者ら約100人が出席。JR東海の金子慎代表取締役社長は、「日本経済活性化の大きな期待を受け、責任を感じている。長期の工事となるが安全、環境保全、地域との連携を大切にしながら進めてまいりたい」とあいさつ。続いて、黒岩祐治県知事は自然災害の日常化に言及しながら、「国土強靭化という意味でも早期開通を望む。降りたくなる駅にすることが大事」と述べた。本村賢太郎市長は、「地元自治体として用地取得を引き続き行っていく。安全安心な施工と地域のご理解をいただきながら50年、100年先を見すえたまちづくりを進めてまいりたい」と話した。
式後、記者団に対し施工者の奥村社長は、「ピーク時600人を超える作業員の安全管理、GPSなどを活用した工事車両の運行管理に努め、住民の皆様や交通に影響しないよう進める」と述べた。また静岡県内区間の着工が難航していることについて質問が飛ぶと金子社長は、「地元のご心配を解消しながら、早期着工に努めてまいりたい」とし、「工程はタイトだが、全力で取り組みたい」と話した。
市内延長は約23Km
新駅は橋本駅南側の地下約30mに設置される東西約1Km、最大幅約50mの構造物。上下線で2つのホーム、4線路を有する。市内路線延長は約23Kmで、約1・3Kmが地上、約21・8Kmがトンネル。鳥屋(緑区)の地上に関東車両基地、小倉(同)に変電所が設置される。中間駅で唯一の地下駅。
今後、旧相原高校舎と周囲の壁を撤去する。駅新設工事はのり面を掘削し、土留壁を構築して掘り進める開削工法を用い、2021年度中に駅構造物構築に着手する予定。同駅設置に伴い相原高は今年4月に橋本台に移転開校している。
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