「100人カイギ」は、その地域に関わる人々が仕事や活動について話し、参加者と交流する場だ。「身近な人同士の、ゆるやかなつながりを作る」というコンセプトで、2016年に東京都港区から始まり、現在国内30カ所以上に広まる。1回5人で持ち時間10分、100人に達したらイベントは終了する。
渋谷洋平さん、純平さんは、南区で不動産業を営む兄弟。空き室問題に取り組む中、自社で管理する建物だけでなく、地域全体に目を向ける必要性を感じていたという。
「ちょうどその頃、あるシビックプライドのアンケートで、政令市の中で相模原市が最下位という記事を目にしたんです」と洋平さんは話す。「ここで生まれ育った私たちも、相模原ってどんな街?と聞かれると答えに詰まってしまう。まずは『この街で活動する人を知ろう』と、100人カイギに着目しました」
2人に100人カイギを紹介したのは、港区での登壇者だった相模女子大学准教授の依田真美さん。依田さんの声かけのもと、洋平さん、純平さん、そして地方創生事業やシティプロモーションを数多くプロデュースしている、(株)博報堂の諏訪部裕美さんが参画し、18年4月、4人で「さがみはら100人カイギ」をスタートさせた。
「5人を集めるのに、最初は苦労しました。知り合いに声を掛けたほか、私たち自身も登壇しました。そして市内の気になった人、お店、場所に足を運び、打診しています」。これまで11回、年齢・職業も多種多様な54人が登壇。会場は後援する相模女子大学を主に、青山学院大学相模原キャンパスや緑区藤野でも開催した。
100人カイギを運営することで、2人は「相模原の良さ」を再確認してきた。「全然知らなかったんだなと。自然と都市の調和、伝統行事、ほのぼのとした空気…相模原が持っている、様々な魅力に気づくことができました」と純平さん。
「そして、登壇者の方々の『相模原が好き』という想いに触れることで、私たちも愛着を持つことができた。あと9回、もっとたくさんの人に100人カイギを知ってほしいし、今後は子どもたちにも相模原で暮らし、働くことの良さを伝えたいと思います」。最後に洋平さんと純平さんは、「自分たちなりに楽しんで地域貢献していきたい」と抱負を語った。
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