新型コロナウイルスの感染拡大防止のため、全国的にテレワーク(在宅勤務)を導入する企業が増えている。相模原市役所でも3月13日から本格的に導入。実際に在宅勤務をしている職員に話を聞いた。
総務部総務法制課に在籍する男性(37)は25日、初めて在宅で業務に当たった。所用で出かけなければならない妻の代わりに生後9カ月の息子をみるため、もともと有給休暇を取る予定だったが、在宅勤務の話を受けて申請をすることに。普段は通勤で電車を利用しており、往復2時間はかかる。コロナウイルス感染の心配もあった。「これなら仕事を休まなくてもいいし、何より通勤時間を子どもの世話に充てられる」と話す。
当日は、在庁時の勤務時間と同じ8時半から仕事を始めるため、あらかじめ息子に離乳食を食べさせパソコンに向かった。遊んでいる様子を横目に、スカイプのチャット機能で職場にいる同僚に仕事の割り振りを聞く。業務内容は主に条例・規則の審査など。個人情報を扱う案件は持ち帰りができない。初日を終え、「子どももぐずらず急な電話対応もないため業務にも集中できた。ただ1時間の昼休憩内で息子に昼食を食べさせるのに手間取り、自分の分は食べ損ねてしまった」と感想を述べた。
書類の確認などを同僚に頼むことがあるため申し訳なさも感じるというが、同課では現在、在籍する16人が試験的に一人ずつ在宅勤務を行っている。「自分もサポート側に回るので、お互い様の精神で助け合えるのでは」と男性。市は週に1回以上は出勤するこを義務付け、仕事の進捗状況の確認や調整を行うという。
介護・妊娠中の人も
市では導入にあたり、「在職期間が1年以上」、あるいは「育児、介護、障害の有無等の理由により在宅勤務を実施することについて所属長が認める者」を条件に挙げている。コロナの感染拡大防止だけではなく、働き方改革の一環として幅広い理由で取り入れられるようにしたという。3月26日現在、50台の在宅勤務用持ち出しパソコンのうち、申請が出ているのは17台。職員課の担当者は「もともと障害がある職員向けにテレワーク事業が進んでいたため、土台はできていた。コロナは一つの契機であり、妊娠中や介護中の方などができる範囲で職務に当たることは市民サービス向上につながる」と話した。
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