新型コロナウイルス感染拡大の影響で消毒液などが入手困難となっている現状を受け、上溝地区自治会連合会(小林充明会長)では微酸性電解水(微酸性次亜塩素酸水)の生成装置を独自で購入し、地区内の16自治会会員約6500世帯に無償で配布している。さらにこのほど地区内の教育機関や社会福祉施設への提供も開始した。
配布しているのは製造業・ホクエツ(本社:大和市)の「アピア270」で生成した微酸性電解水。原液(希塩酸水溶液)を電気分解し水道水で希釈した液は、高い殺菌力を持つが肌に優しく、厚生労働省から食品添加物の認可を受けた安全な液体。遮光すれば約1カ月間効果が持続する。インターネットで同社の生成装置を見つけた小林会長が直接電話をかけたところ「早期納入は難しい」との回答を受けた。それでも、約40万円の生成装置の購入に際し、連合会役員と16自治会長全員の賛同を得た小林会長は再交渉。「地域住民の感染防止の一助にしたい」との熱意が伝わり、「半月で納品します」の返事を得たが、実際届いたのは3日後だったという。「ありがたかった。こういうのはスピードが大事」と、すぐ自治会経由で会員全世帯への配布を始めた。
同連合会ではさらに、地域内の保育園や幼稚園から高校までの教育機関に消毒液の配布を拡大。加えて7日から、社会福祉施設への提供を開始した。これには「上溝地区を安全で安心に暮らせる、コミュニティー溢れるまちにしよう」と同連合会に加え、社会福祉協議会、民生委員・児童委員協議会、老人クラブ連合会、小田急多摩線・上溝駅開設推進協議会やボランティアグループなどと「ALL・上溝」を結成。地区内の全ての人たちの安全を守るため協力して取り組んでいる。同連合会では、ウイルス終息後もインフルエンザやノロウイルスの予防、イベント時の除菌などに消毒液を活用していきたい考えだ。
小林会長は「今後もALL・上溝で協力しながら、地域の人たちの安全のために活動していきたい」と述べた。
四ツ谷自治会マスク配布
上溝地区四ツ谷自治会は7日、会員約700世帯に入手困難な状況が続く使い捨てマスクの配布を開始した。5日から6日にかけて、連合会から配布された消毒液を会員に配り終えた同自治会。「間を空けず、会員の不安を少しでも取り除きたい」とマスクを何とか調達し、会員全世帯への配布を決めた。
配られたのは1世帯10枚の水色のマスク。費用約35万円は、中止になった上溝夏祭りの予算と市の補助金で賄った。小形正雄会長は「当自治会は安心安全なまちづくりがコンセプト。地域の安全を守る取り組みが広がっていけば」と話した。
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