意識的に泣くことで、ストレスを発散するという健康法「涙活」(るいかつ)のセミナーが4日、プロミティふちのべビルで開かれた。
涙活は、能動的に涙を流すことにより、緊張や興奮を促す交感神経から脳をリラックスさせる副交感神経へと自律神経を切り替えて、ストレスの解消を図る取り組み。
今回のセミナーは、総合不動産業オリバーグループ(鹿沼台/小川秀男代表)の「オーナーズクラブきずな会」が、楽しみや学びを通じて地域のつながり創出や活性化を図るため、市内や近隣の物件所有者を対象に行っているイベントの一環。講師には元高校教諭で、自身が2013年に発案した涙活を広めるため、「感涙療法士」として各地で講演活動などをしている「なみだ先生」こと、吉田英史さん(46)が招かれた。
セミナーは感染症対策の観点からオンラインで開かれ、約50人が参加。まず白板を使って涙活の仕組みを解説した吉田さんは、喜怒哀楽から生じる「情動の涙」がストレス解消に効果があるとし、「一粒流せば1週間効果が持続する。週に1回、涙活習慣をつけてほしい」と呼びかけた。流す涙の量について参加者から質問が飛ぶと、「ウルウルではだめ。涙を外に出すことが大切」と応じた。続いて、家族愛などを描いた「泣ける」短編動画を4本上映し、涙活を促すと、吉田さんは「人は涙に自分の人生を投影する」とし、「泣きのツボ」が人それぞれ異なることを指摘した。
この日は、愚痴や弱音を「泣き言」として書き出してストレス解消を図る実習なども行われた。
参加者からは、「涙もろくて恥ずかしく思っていたが、そんなことはないのですね」といったコメントが寄せられた。
「気軽にできるストレス解消法なのでぜひ実践してほしい」と吉田さん。主催したきずな会の責任者・加藤拓也さんは「ついつい涙を我慢してしまいがちだが、健康に良いことだと知って、泣くのに抵抗がなくなった」と感想を述べた。
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