社会福祉法人相模福祉村(赤間源太郎理事長)が運営する「障がい者支援施設 たんぽぽの家」(田名)がこのほど、県教育委員会(教委)が表彰する2021年度の「かながわ部活サポーター賞」を受賞した。
同賞は部活動の活性化につながる取り組みを積極的に行ったり優れた成果を収めたりした個人・団体に対し、県教委教育長が表彰する「かながわ部活ドリーム大賞」の各賞の一つ。部活動の振興に貢献した保護者、地域住民、学生および社会人ボランティアらの協力に感謝する「お父さん・お母さん(〇〇さん)ありがとう!」賞として位置付けられている。
今回、同施設が同賞の表彰対象に選ばれたのは、近隣にある相模田名高校(都丸利幸校長)からの推薦によるものだ。
同校では、敷地内の落ち葉拾いや校舎の清掃、駐輪指導などの学校生活の環境改善活動をそれぞれの運動部の部員が分担して、自主的に行ってきた経緯がある。生徒が毎朝行う、正門から昇降口までの通称「あいかつ(あいさつ活動)通り」の清掃もその一環。ところが、コロナ禍で2020年3月以降、休校や時差・分散登校などが続くと、日課だった清掃活動はできなくなってしまい、通りには枯葉がたまり、通行を妨げるような危険な木枝も散見されるようになった。
一方、地域貢献に力を入れる相模福祉村では、たんぽぽの家の職員による早朝の地域清掃が励行されており、学校周辺の環境美化にも取り組んでいた。加えて同校とは学校行事の見学や吹奏楽部の訪問演奏などで交流があり、赤間理事長が学校運営協議会委員も務めるなど密接な関係にあった。校内の様子を見た赤間理事長は「生徒が気持ちよく登校できるよう」と学校側に協力を申し入れ、施設職員による通りの清掃が日課となった。
この取り組みに対し、「感謝の気持ちを伝えたい」と学校側が同施設を県に推薦。1月に受賞が発表された。「地域貢献をしていただく中で、学校も一緒になって、地域連携という形で応えていきたい。地域と共に取り組むという気持ちが生徒に芽生えてくれたら」と都丸校長。表彰を受け、赤間理事長は「学校や生徒にはこちらが逆に感謝することが多々あり、恐縮している。我々の側面からの応援に対して表彰してくださり、ありがたい」と話していた。