上溝地区の住民らで構成する「小田急多摩線延伸・上溝駅開設推進協議会」(小林充明会長)が5月28日、5年以上続いた活動を休止したのに代わり「上溝みらい創生委員会」(根岸利昌委員長)の発足を発表した。今後は、同協議会で募った「上溝まちづくりプラン」の具現化に、活動のかじをとっていく。
「現状難しい」
「小田急多摩線延伸・上溝駅開設推進協議会」は、小田急多摩線の延伸および上溝駅の開設を早期に実現させようと、2017年3月に設立された。前年4月に国の交通政策審議会で、小田急多摩線の唐木田駅から相模原方面への延伸が、実施の根拠となり得る「意義ある事業」に位置付けられ、答申の中で「上溝」が延伸先として明記されたことからの動きだ。これまでに商店街などを含め地域をあげて実現を望む活動を展開し、アピールしてきた。
しかし、当初から指摘されている収支採算性の課題の解決に光明が見出せないことや社会情勢の変化などもあり、「現状では実現は難しい」(小林会長)との判断から、5月28日に上溝公民館で開かれた総会で活動休止を発表した。同会長は「残念ではあるが、あくまでも休止。状況が変わった時には改めて再開したい」と語った。
プランを公募
この日の総会前には、昨年同協議会が一般から募った「上溝のまち こう変えたい まちづくりプラン」の受賞作のプレゼンテーションと表彰式が行われた。
小田急多摩線延伸に絡み、上溝の乗降客を増やすために街のにぎわいを創出する観点から、地区の内外を問わず高校生以上の幅広い年代からまちづくりプランを募ったもの。19点のプランが寄せられ、地元在住の久保裕次さんの「まちづくり ふるさとづくり―みんないきいき、安心・安全なまちづくりを―」が大賞に選ばれたほか、これを含む5作が受賞した。
新たな活動へ
総会後には、「上溝みらい創生委員会」の発足会が開かれた。休止を決めた協議会の活動を実質引き継ぐ団体だが、目的は「上溝をより住みやすく魅力あるまちにすること」。寄せられたまちづくりプランの入賞作を中心に実現を図るために、提案者と議論を重ね、必要に応じて行政機関に要望するとともに、地域のみで動ける活動には積極的に取り組んでいくという。根岸委員長は、「上溝をさらに住みやすく魅力あるまちにすることで、まちのにぎわいを創出し、将来の利便性(小田急延伸など)も呼び込める可能性を広げていきたい」と力を込めた。
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