年末年始もご遠慮なくお電話を
24時間365日専門スタッフがお迎えにあがります 0120-177-166
地域との交流を深めることを目的に相模田名高校(田名、都丸利幸校長)の福祉委員会に所属する生徒たちが9月10日、同校文化祭の企画として、パラスポーツ「ボッチャ」の地区大会を初めて開催した。大会には同地区住民のほか、近隣福祉施設の障害者ら約30人を招待。幅広い世代の人が一堂に会し、全員が同じルールの下ボッチャを楽しんだ。
◇ ◇ ◇
ボッチャはパラリンピックの正式種目に選ばれているパラスポーツ。投てきの目標となる白いボールに向かって、チームごとに赤・青6球ずつのボールを投げて、白いボールまでの距離の近さを競う。
田名地区では同地区社会福祉協議会(以下、地区社協)を中心に競技を積極的に普及しており、田名小学校への出前授業やパラリンピック代表選手を招いた講演会・勉強会が開かれるなど、さまざまな取り組みが行われてきた経緯がある。
同校の福祉委員会は昨年6月、地区社協が実施する体験講習に初めて参加。地域住民と共にボッチャをプレーした委員からは「単純なルールだけど奥深い」「障害がある人とも楽しめると思うし、試合してみたい」という感想が挙がっていた。
まずは校内でパラスポーツを広めようと、ボッチャの道具を買いそろえたり球技大会の種目に新しく採用するなど、プレーする機会を増やしてきた。同委員会でボッチャの普及を主導している太田夏輝さん(2年)は「競技の楽しさや魅力を通じて、全校に福祉への理解を広げたいと考えて取り組んできた」と活動への思いを話す。
徐々に校内でボッチャへの関心が高まり盛り上がりを見せる中、この勢いを地域に波及させようと大会の立ち上げを決定。委員会を中心に準備を進めてきた。
総当たり戦で
「あじさい杯ボッチャ交流大会」と銘打たれた今大会には、地区社協や同地区老人クラブ連合会、近隣にある「障がい者支援施設 たんぽぽの家」の利用者や相模原中央支援学校の生徒たちを招待。相模田名高校からは福祉委員と球技大会で優秀な成績を収めた生徒が選抜チームとして出場した。
ルールは1チーム3人制で総当たり戦。1試合につき3エンドを実施し、獲得した点数の合計で勝敗を決めるというもの。同校の多目的教室に2コート設置され、合計で12試合が行われた。
昨年から同校にボッチャを指導してきた老人クラブ連合会会長の小島昭二さんは「若い人たちへ競技が広がり、大会を開催してもらえてありがたい」と喜び、「絶対に負けない。若い力をもらって頑張っていきたい」と意気込みを見せていた。たんぽぽの家は大会への招待を受けて、ユーチューブでボッチャの動画を見ていろいろなボールの投げ方を研究してきたという。当日、選手たちはお揃いのユニフォームを身に着け、気合十分で試合に臨んだ。
「地域全体のイベントに」次回開催に意欲
福祉委員の合図で試合が始まると、コートは熱気と歓声で包まれた。相模田名高校と相模原中央支援学校は初めて交流するという生徒がほとんどだったが、ボッチャを通してすぐに打ち解け、互いの投てきの場面では声援を送り合うなど楽しんでプレーしていた。
「誰でもルールが理解できて、簡単にできるのがボッチャの良いところだと再認識した」と福祉委員の太田さん。相模原中央支援学校から出場した武田大輝さん(17)は「最初は緊張したけれど、競い合うよりも楽しくプレーできた」と感想を話した。
たんぽぽの家チームの中島煌生さん(17)は、「手首のスナップで回転をかけて投げるとうまくできた。ボッチャが好きになった」と充実した表情を見せた。
2時間ほど繰り広げられた熱戦の末、上位3チームが4勝2敗、勝ち点20点で同率という大接戦の結果となった今大会。失点数差で順位を決定し、相模田名高校チームが初回優勝をつかんだ。
大会後は都丸校長から、あじさい杯のために作られたトロフィーが各チームに手渡された。同委員の林咲良さん(1年)は、「楽しかった。地域の人にも喜んでもらえてうれしい」と笑顔に。都丸校長は「これからも地域と共に歩んでいきたい。第2回も開催したいので、ぜひ集まってほしい」と参加者らに呼びかけた。
文化祭のイベントの一つとして開催された「あじさい杯」は今後、学校の行事ではなく地域全体で行うイベントに発展させていきたい考えだ。学校内ではボッチャを体育の授業に取り入れようと生徒たちから提案があり、調整しているという。
委員たちは「トロフィーは繰り返し何度も使えるように、チーム名を書いたリボンを重ねてつける形式にした。田名地区内外のより多くの団体が参加する大きなイベントにしていきたい」と抱負を語った。
|
<PR>
|
|
|
|
|
|