相模田名高校(田名/都丸利幸校長)がこのほど、文部科学省が実施する第15回「キャリア教育優良教育委員会、学校及びPTA団体等文部科学大臣表彰」学校の部の受賞校に選ばれ、1月19日に表彰された。
この表彰は、キャリア教育の充実発展に尽力し、顕著な功績が認められた教育委員会(教委)や学校、PTAをたたえるもので、各都道府県・指定都市教委からの推薦に基づき選定される。今年度、学校の部は全国で90団体、県内では同校が唯一表彰された。キャリア教育は文科省により「一人一人の社会的・職業的自立に向け、必要な基盤となる能力や態度を育てることを通して、キャリア発達を促す教育」と定義されている。
光る地域連携
評価を受けたのは「地域連携」。同校では、部活動部員が果実を収穫したり吹奏楽やダンスなどを披露したりして地域と交流するPTA主催のキウイ収穫祭や、福祉委員会と近隣の福祉施設利用者、支援学校の生徒らとプレーを楽しむボッチャ交流試合、小中学・高校や地域住民らから美術作品を募り校内に展示するラウンジ展、料理同好会による田名公民館子ども食堂の調理補助といったさまざまな取り組みを実践。これらの活動を通じて生徒は学校外の人々とふれあい、他者理解や多様な視点、コミュニケーション能力、思いやりの心などを育んでいる。
地域連携を担当する後藤南津恵教諭は「校内だけでなく地域とふれあうことで、主体性が身に付いている」と生徒の成長を実感する。また、「これほど地域に望まれている学校は他に無いのでは。生徒も地域活動をしたいという気持ちを強く持っている」と学校と地域との結びつきを強調する。同校の地域連携の取り組みは十年以上前から続いているという。
都丸校長は表彰を受け「地域連携として進めていることがこのように評価されてうれしい。歴代の職員や生徒が一生懸命に取り組んできた成果。地域の方々やこれまでの学校関係者に感謝したい」と述べた。