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渕野辺総合病院医療レポート【13】 予防医学と社会保障 整形外科 二階堂 翼 医師
1954年に開院して以来、「地域の中核病院」として地元と歩みを共にする医療法人社団相和会・渕野辺総合病院。今回は整形外科の二階堂翼医師に、骨粗しょう症と増大する社会保障費について聞いた。
骨粗しょう症とは
骨が脆(もろ)く、弱くなることにより骨折の危険性が高まる「骨粗しょう症」。女性ホルモンの低下と密接に関係しており、特に運動量の少ない高齢女性に多く見られるという。骨粗しょう症が引き起こす「骨脆弱性骨折」の中でも、脚の付け根部分の骨が折れる「大腿近位部骨折」は手術が必要となるケースがほとんどだが、日本での発生数は高齢化とともに年々増加している。
意識の向上目指す
骨粗しょう症の適切な治療は骨折の予防につながるが、「放置して骨折しても、高額療養費制度を使って治療すればよい」と、軽く見られることも多い。骨折後に骨密度を計測してはじめて診断される患者がほとんどだという。二階堂医師は、骨粗しょう症を含む「予防医学」を軽視する傾向に警鐘を鳴らす。
手術や治療に必要な費用は社会保障費で賄われるが、その財源は保険料や税金など国民の負担。高齢化により増加の一途をたどる社会保障費を抑えるためには、予防医学に対する意識を高めることが重要だ。「質の高い社会保障を維持するためには、国民の医療リテラシーを向上させる必要がある。予防医学の普及により、社会保障費を少しでも抑えたい」とした。
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