周辺の宅地開発による人口増加の影響で、市立淵野辺小学校の児童数が急増している。ここ5年で200人以上増えており、学校では対応に追われている。今年5月時点の児童数は955人で、1000人に迫る勢いだ。
宅地開発は2010年代にあり、その際、大型集合住宅に入居した住民の子どもが進学し始めたころから児童数が増え出したとみられる。同校の児童数は、今年5月時点で市内で最も多い955人。18年の728人から5年で200人以上、急激に増えた。市教育委員会によると、今後2、3年は増加の傾向が続くと予想されており、このペースでいくと、1000人超の「マンモス校」となる可能性もある。 仮に1000人を超えるとなれば、市内では10年の星が丘小学校(星が丘)以来となる。
一方、同委員会による統計では、市内の小学校の総児童数(義務教育学校を含む)は今年5月時点で3万2969人。10年前の3万6093人と比べると、約3100人減少している。そのような中、10年前と比べて児童数が100人以上増えている小学校は、中央区内では同校に隣接する大野北小学校のみ。淵野辺エリアでの増加が顕著にみられる。
新校舎「より大きく」
現在、同校の学級数は6年生が3クラス、5年生が4クラス、4年生以下はすべて5クラスで、特別支援学級も合わせると総学級数は32。急激に増加したため、体育館は全校生徒が入りきらず、朝会などは2回に分けて行っているほか、教室も不足している。
二宮昭夫校長によれば、開校から80年以上が経過する同校では、当初から老朽化が進む校舎の建て替えが見込まれていた。ただ、このような児童数の増加に伴い、予定より「大きくする」計画だという。今年11月から、まずは仮設校舎の建築工事が始まり、新校舎は約2年間の工事期間を経て26年度に利用を開始する見通し。二宮校長は「この間校庭の利用など、工事によって制限される部分はあるが、その分児童にとって価値のある、魅力的な学習活動ができるようにしていきたい。地域や保護者と連携して、児童にとって生涯にわたって価値のある学習ができれば」と話した。今後は、近隣の3つの大学や市立図書館、鹿沼公園などの公共施設とも連携を深めていくという。
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