相模原市は10月1日から、プールや体育館など市内14施設の子どもの使用料を無料とする。未就学児と市内在住または在学の小・中学生が対象で、子どもの居場所づくりの推進や、子育て世帯の経済的負担の軽減が目的。
市は2020年3月に作成した「未来へつなぐさがみはらプラン〜相模原市総合計画〜」内で、少子化対策を重点テーマの1つに掲げた。
具体的な議論を進めるため、2021年にこども若者未来局や教育委員会など市の各部局が横断的に参加する「少子化対策検討会議」を発足。分析を進める中で、子どもの居場所不足や子育て世帯の大きな経済的負担が課題であることが明らかになった。
今回の取り組みは、2022年11月開催の「第2回相模原市まち・ひと・しごと創生本部会議」で新規事業として発表されたもの。市は行政サービスの経費について定める「受益者負担の在り方の基本方針」に基づき、施設使用料の見直しを3年に1度実施している。
今年3月の定例会議で、高校生以上の使用料の見直しと子どもの無料化についての議案が可決された。指定管理者との調整や市民への周知などを経て、10月1日から運用を開始する。
市政策課の担当者は目的について「本市は現状、公園など子どもの遊び場が少ない。子どもの居場所を確保するとともに子育て世帯の金銭面の負担を減らし、子育て環境の改善につなげられたら」と話した。施設の収益縮小による設備の維持・管理費不足といった懸念については「補填として指定管理料を押し上げて支援する」とした。
対象施設の1つであり、プールと浴室の子どもの使用料が無料になるLCA国際小学校北の丘センターの担当者は「当施設利用者の約半分は子ども。喜んでもらえることはポジティブに捉えている」と話す。子どもの使用が無料となる一方、高校生以上の使用料は値上がりとなる。「特に利用の多い高齢の方からは、料金改定に対しご意見をいただくこともあった。納得いただける状況を整えられるよう努めていく」とした。
対象は以下の14施設(個人利用の場合のみ)。【プール】▼さがみはらグリーンプール(プール、トレーニング室)▼市民健康文化センター(プール、浴室)▼LCA国際小学校北の丘センター(プール、浴室)▼古淵鵜野森公園屋外水泳プール▼小倉プール▼小原プール【体育館など】▼相模原ギオンアリーナ(体育室、柔道場、剣道場、弓道場、トレーニング室)▼北総合体育館(体育室、多目的室、柔道場、剣道場兼卓球場、弓道場、トレーニング室)▼けやき体育館(体育室、機能訓練室)▼サーティーフォー相模原球場(体育室)【運動場など】▼小山公園(ニュースポーツ広場※夜間照明施設を含む)▼相模原ギオンスタジアム・相模原ギオンフィールド【その他】▼相模川ふれあい科学館アクアリウムさがみはら▼博物館(プラネタリウム投影)※銀河アリーナは審議中(9月23日時点)
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