昨年12月に1週間
相模原市内で6年ぶりとなる詩画作家・星野富弘さんの作品展が昨年12月12日から1週間、緑区の杜のホールはしもとで開催された。4604人の来場があり、週末は親子の姿が多く見られたそう。「たいへん多くの方に来ていただき感謝申し上げます」と主催した実行委員会の本間セツさん(南区上鶴間)は話した。
12日には会場でオープニングセレモニーが開かれ、群馬県みどり市にある星野さんの作品を展示する「富弘美術館」の聖生清重館長もあいさつに立った。聖生さんは星野さんと小学校の同級生で、その出会いは入学式という。それから長く親交があり「家族の次に富弘のことを知っている」と話す。
口に筆をくわえ
聖生さんによると星野さんは中学校の教員になったばかりの頃、事故で首が動かなくなった。「24歳で将来を絶たれ、絶望だったと思う」。ただ、口に筆をくわえ文字を書き、絵をのせるようになると、「それが希望になった」という。「絶望と希望がある。だから見ている人の胸を打つ」と星野さんの作品の魅力を語る。全国に多くのファンがおり、美術館は1991年の開館以来、のべ700万人が足を運んでいる。一方展覧会はこれまで300回を開催し、合計およそ300万人の来場を記録している。「本人は人に見てもらおうとか、褒めてもらいたいとかそういう思いはない。生きることが書くことであり、書くことが生きること。『おかあさんが喜んでくれたらそれでいい』と思ってはいるようです」
生きる力に
作品は「生きる力になる」。実際、美術館に置かれているノートには「思いとどまることができた」など来場者の感想が書かれているそう。聖生さんは「気持ちを動かしてくれる作品です。展覧会の入口と出口では違う自分になっていると思います」と集まった関係者らに説明した。なお今回の相模原での展示にあたり星野さんは「俺は行けないけど、行ったつもりでいる」と話したという。
![]() オープニングセレモニーでのテープカット。右から3人目が聖生館長
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