相模原市内で読み聞かせなどの活動を長年行ってきた地域の主婦によるボランティア団体「てぶくろの会」が、「子供の読書活動優秀実践団体」として文部科学大臣表彰を受賞した。表彰式は4月に東京都内で行われ、難波恵都子代表らは5月16日に市役所を訪れて市教育長に受賞を報告した。
文科省では、子どもの読書活動の推進を目的に、特色のある優れた読書活動を実践している学校・園、図書館、団体・個人に対し、大臣表彰を行っている。今年度は全国で263の学校・園、図書館、団体・個人が表彰された。
同会の難波恵都子代表らメンバー3人は5月16日、市役所を訪れて鈴木英之教育長に喜びを報告した。
鈴木教育長は「日頃の実践が評価されたのだと思う。子どもの感性を磨くために読書や読み聞かせは大切なこと。これからも子どもたちのために活動していってほしい」と祝意を伝えた。
子どもの反応が力に
同会は1997年に難波代表が中心となって立ち上げた。賛同する地域の主婦たちが集まり、27年間にわたって公民館や小学校などで活動。絵本の読み聞かせや「すばなし」(昔話などを身振り手振りと声だけで伝えること)を通して子どもたちに本の世界を伝えてきた。
現在は12人のメンバーが所属。夢の丘小学校(南区当麻)で低学年を対象に朝の読み聞かせやすばなしを行っているほか、麻溝公民館で乳幼児向けの読み聞かせなどを行う。講習会にも積極的に参加し、技術の向上に取り組んでいる。
難波代表は今回の表彰について「思いがけない受賞。本当にびっくり」と振り返る。長く続けてこられた理由は、聞いている子どもたちの楽しそうな表情や終わった後の「また来てね」「今日は1冊だけなの?」といった言葉だという。
メンバーの土地政代さんは、コロナ禍に訪れたコンビニでかつて読み聞かせを聞いていたという学生に声をかけられた。その学生は同会の読み聞かせがきっかけで本を好きになったといい、現在絵本の専門学校に通っているという。「長く続けてきてよかった。本当にうれしかった」と微笑む。
同会は今後、これまでの活動を丁寧にコンスタントに続け、後輩の育成にも取り組んでいく方針。コロナ禍で読み聞かせ活動が休止している学校についても、再開の目途は立っていないものの、また復活したいと考えている。
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