アメリカンフットボールの日本最高峰・Xリーグの「ノジマ相模原ライズ」は9月1日(日)、悲願の日本一奪取へ向けたシーズンが開幕する。チームを率い5シーズン目を迎える城ヶ滝一朗ヘッドコーチは「日本一を狙える選手がそろってきた。1月3日のライスボウル(日本選手権)の舞台に立つイメージはできている。応援していただいている皆さんに良い報告をしたい」と話す。
ライズの前身・オンワードスカイラークスの選手だった2006年のシーズンで主将としてチームをけん引し日本一に上り詰めた名選手。引退から10年の時を経てヘッドコーチ就任要請を受けた頃、ライズは低迷し下部リーグへ転落寸前だった。「熱量でしか話せない」。そう話す城ヶ滝さんにチームの代表は「それが欲しいんだ」と日本アメフト界をけん引してきた名門の流れを汲むチーム復活を託した。
「誰やねんこいつ」
火中の栗を拾う形でチームに戻ったが、「『浦島太郎状態』からのスタート。選手からすれば『誰やねんこいつ』という感じ」。引退後の10年はアメフトから離れた。日本一を獲得した時の主将とはいえ、当時の姿を見ていない現役選手がほとんどだった。
丁寧に対話を積み重ねチーム力の底上げを図り、昨春はタイトル奪取にあと一歩の所まで迫る準優勝。今春も準決勝まで駒を進めた。「手応えは感じている。課題は選手層の厚さ」
就任当初から全体練習の後、個々の課題を克服するための時間に重きを置いてきた。この積み重ねが実りつつある。ここに大きな手応えを感じている。
9月15日にHT(ホームタウン)ゲーム
9月15日(日)の第2節はホームタウンゲームとして相模原ギオンスタジアムで開催される。「地元でのゲームはいつもとは違う。『絶対に勝たなあかん』。昨年も地元の声援が力になって、開幕からの連敗を止められた。今年もたくさんの方にスタジアムに来ていただきたい」と話す。
チーム名のライズには「陽はまた昇る」といメッセージが込められている。城ヶ滝さんがチームを率い立ったあの頂にもう一度。