地域住民が子育てを助け合う「相模原市ファミリー・サポート・センター(ファミサポ)事業」で、利用会員数が右肩上がりにある一方、子育て家庭を援助する「預かり手」となる援助会員が不足している。昨年度末時点での登録者数は695人だが、実質的に活動しているのは100人程度で、新たな担い手の確保は急務の課題と言える。
ファミサポ事業は、子育ての手助けを受けたい市民と、援助する近隣住民をアドバイザーが仲介しマッチングする仕組みで、相模原市では2002年度にスタートした。
市から委託を受け運営を担っている相模原市社会福祉協議会によると、子育て環境の変化などもあり、支援を必要とする「利用会員」は昨年度2691人に上り、スタート時の6・5倍に増加。一方でサポートを行う「援助会員」の登録者数は695人で2・4倍の伸びに留まっている。
年会費制度が廃止され、利用会員数が急激に増え始めた17年度以降も援助会員の数は「横ばい」の状態が続いている。さらに援助会員が高齢化しており、新たな担い手の確保が急がれているという。
多様なニーズ
援助は有償(1時間700円〜900円)ではあるものの、保育園・幼稚園、習い事への送迎、保護者が外出する時の一時預かり、在宅勤務時の見守りなど多様なニーズに応えられるため、仕事との両立やリフレッシュ時間の確保など、育児に追われる親からのニーズは広がっている。
隙間時間で活動も
援助会員として活動するにはセンターが主催する入会説明会への参加と子どもの発達や現代の子育てなどについて学ぶ講習会の受講が必要となる。市内在住・在勤の20歳以上の人が対象で資格不問。子育てを終えた人や、働きながら空いた時間に活動する人もいる。
登録後、センターのアドバイザー立ち合いのもと、利用会員との顔合わせを行い、両者の合意で契約が成立し、援助がスタートする。
事務局スタッフは「援助会員不足により、利用者の希望する支援できない場合もある。地域全体で子育てを支える取り組みに参加していただける方を増やしていきたい」と話す。
中央区内で開かれる次回の入会説明会は1月18日(土)。あじさい会館(富士見)で午前10時30分から。申し込み・問い合わせは同センター事務局【電話】042・730・3885。
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