自転車の安全な利用を推進するため昨年末に施行された「相模原市安全に安心して自転車を利用しようよ条例」に基づき、市では1日から自転車事故に備えた保険加入が義務化された。市はチラシの配布などで加入を呼び掛けている。
相模原市は平坦地が多く自転車利用者が増加傾向にあり、2016年度の全交通事故件数に占める自転車事故の割合は約3割と県内平均より高い。事故では自転車利用者に多額の賠償額が請求される場合もあるため、保険加入の義務化に至った。
市「加入促進を」
昨年末の条例施行以降、市では公民館や学校にチラシ5万部を配布したり、自治会掲示板へポスターを掲示するなどして条例の周知に取り組んできた。一方で、市民からは「絶対に保険に加入しないといけないのか」、「どこで加入手続きができるのか」といった問合せが相次いでいる。これを受け市交通・地域安全課は「全ての自転車利用者に加入してもらえるよう、保険について丁寧にご説明し、引き続き加入促進へ尽力したい」と話す。市では今後、啓発用のチラシやパンフレットを市内各施設に配架していく予定。
保険加入の対象は、自転車利用者や利用する子どもの保護者、仕事で利用する事業所など。市のHP(ホームページ)で紹介されている保険会社などで加入の手続きができる。なお、現在加入している保険が自転車事故に対応している場合もあるため、市は補償内容の確認も勧めている。
問合せは同課【電話】042・769・8229または中央区役所地域振興課【電話】042・769・9801へ。
地域でも周知
自転車保険を巡っては、区内の各地域でも加入促進に向けた取組みが進められている。
過去に子どもを巻き込む事故が発生するなど、区内でもとりわけ自転車事故の多い光が丘地区。同地区では3年前から独自に「自転車事故対策会議」を開き対策を講じている。6日に開かれた「光が丘地区安全・安心まちづくりのつどい」では、保険加入が義務化されて以降初めて、地域住民に対し大規模な周知を行った。同地区自治会連合会の割柏秀規会長は義務化を受け、「まずは周知することが大切。併せてヘルメットの着用も促していきたい」と話している。