今回の特集で紹介する幼稚園と、幼稚園から認定こども園に移行した「幼稚園型認定こども園」には「共働きでも子どもに幼児教育を受けさせたい」という要望に応える「預かり保育」という仕組みがある。
「預かり保育」という言葉自体、認定こども園では使われないこともあり、制度自体は両者で異なるが、基本的な内容は共通している。幼稚園、幼稚園型認定こども園では登園してから昼過ぎまでを教育時間とし、外遊びや様々な活動を行う。教育時間を終えると「預かり保育」の園児は夕方までの時間を専任の保育士などに見守られ、おやつを食べたり自由に遊びながら過ごす。教育時間は年齢毎にクラスが分かれるが、預かり保育は全年齢が一緒に過ごす場合が多いのも特徴。
利用は年契約や月、週単位での申し込みが可能な場合が多く、保育料については保護者の所得に応じて市が定めた額か、各園が定めた額のいずれかが適用される。加えて、園によっては早朝保育や延長保育を行う園もあり、仕事や家庭の都合に応じて柔軟に利用できる。
利用者の声
●週3日パートのAさん
3人きょうだいの母親であるAさん(35)。現在5歳になる次男が区内の幼稚園に通っている。Aさんは市内の会社で週3日パートタイマーとして勤務し、仕事の日は預かり保育を利用している。Aさんは「仕事の都合に応じて利用する日が選べるので助かっています」と話す。続けて「子どもにとっては午前中頑張って色んなことを学び、預かり保育の時間は自由に遊び楽しんでいるようで安心です」と笑顔で話す。
●自営業のBさん
2人きょうだいを育てるBさん(44)。5歳になる長女が区内の幼稚園に通う。Bさんは現在自宅で自営業を営んでおり、基本的には毎日預かり保育を利用している。Bさんは「預かり保育が無かったら、幼稚園に通わせながら自宅で仕事することは考えられませんでした。午前中とは違い色んな年齢の子と一緒に過ごすので、子どもにとってはいい経験になっていると思います」と話す。
「働きながら」を支える「預かり保育」。各園によって制度も異なるので、詳しくは各園のHPなどで確認を。