JR相模線複線化の早期実現をめざす「相模線複線化等促進期成同盟会」では現在、普及啓発のためのキャッチフレーズを公募している。
同盟会は1998年に、前身の相模線活性化促進協議会を改組して結成。神奈川県や沿線市町、経済団体らがメンバーとなり、「全線複線化の早期実現」を掲げ、JR東日本や国への要望活動、沿線のハイキング企画などを通した普及活動を行っている。
JR東日本が公開する87年以降の「路線別平均通過人員」によると、全在来線のうち、相模線の伸び率が最も高い。同盟会によると、海老名の開発や茅ヶ崎のショッピングセンター開館など、沿線地域の発展が要因だという。
だが相模線は単線のため、上下線のすれ違い時に一方の車両がホームで通過を待たなければならないため、所要時間がかかるほか、運行本数も増やすことができず輸送力に課題を抱える。利用者増に伴い、同盟会に対して利用者から現状への不満の声が上がるようになった。こうしたことから同盟会では、複線化を果たし輸送力を強化するため従来の活動だけでなく一般市民も巻き込んだ新たな試みが必要だと、現在の「ブルーラインに夢のせて」に代わるキャッチフレーズの公募に至った。
ウェブ投票などで決定
相模線は21年に、相模鉄道が開業。茅ヶ崎から寒川、寒川から川寒川までを結ぶ貨物線として利用されていた。31年、茅ヶ崎から橋本までが全通。49年に国が買収し、87年に民営化によりJR東日本へ移管されると、91年には電化された。
キャッチフレーズは12月15日まで、相模原市のホームページで募集している。ウェブ投票などを経て、2020年7月頃に最優秀作品が発表される予定で、受賞者には賞状と副賞が贈られる。採用されたキャッチフレーズは横断幕やリーフレット等に使用し、機運上昇につなげていきたい考え。担当者は「複線化の必要性がまだまだ周知されていない。キャッチフレーズを通してまずは知ってもらうことから始めたい」と話している。
問合せは事務局【電話】042・769・8249(市交通政策課内)へ。