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共和出身のプロボクサー 石澤選手、日本王座挑戦へ 4回TKOで決定戦制す

スポーツ

公開:2021年10月28日

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レフェリーストップで試合終了のゴングが鳴り響き、右手を高く突き上げる石澤選手=8日、後楽園ホール
レフェリーストップで試合終了のゴングが鳴り響き、右手を高く突き上げる石澤選手=8日、後楽園ホール

 共和出身・在住で、ボクシング日本ミニマム級1位の石澤開選手(24)=M.Tジム=が8日、東京・後楽園ホールで「最強挑戦者決定戦」に臨み、同級2位の春口直也選手(32)=橋口ジム=を4回1分21秒TKOで下した。石澤選手はこれで同級日本タイトルへの挑戦権を獲得した。

 石澤選手は共和中学2年の時にボクシングを始め、名門の武相高校や日本体育大学で磨きをかけた。2018年には若手ボクサーが日本や世界の頂点をめざす過程の一里塚といえる「日本ユースミニマム級王座」を獲得。今年4月に初防衛を果たした後、年齢の規定により王座を返上した。

「背水の陣で」

 この試合は日本チャンピオンへの挑戦権をかけた大事な一戦。石澤さんは2年前にもこの挑戦者決定戦に挑んだことがあるが、その時は谷口将隆選手(18日付で日本ミニマム級王座を返上)に、プロキャリアで唯一の黒星をつけられていた。「同じところでこけているようでは、応援してくれる方々に日本や世界のタイトルをめざすなんて言えない。背水の陣のような気持ちで挑んだ」と強い決意でこの日のリングに上がった。

 プロ10戦目の石澤選手に対し、相手の春口選手は28戦の経験を持つベテラン。開始のゴングが鳴ると石澤選手はプレッシャーをかけながら前に出るが、相手も身長差を生かして応戦する。2回以降、ボディ打ちを警戒させながら顔を狙う戦略がはまり出し、徐々に石澤選手のペースに。迎えた4回、アッパーから連打をまとめるとレフェリーが試合を止めた。

「地元にベルトを」

 石澤選手はこれで戦績を10戦9勝(8KO)1敗とし、現在空位となっている日本ミニマム級タイトルへの挑戦権を獲得。リング上で行われたインタビューでは、「これからも豪快なKOで、ミニマム級らしからぬ試合をしていきたい」と会場を訪れたファンに力強く誓った。そして、試合後の取材では、「生まれ育った大好きなこのまちで、地元のボクシングジムで、日本タイトルを取って相模原にチャンピオンベルトを持ち帰りたい。皆さん期待してお待ちください」と地元への思いを語った。

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