全国2番目選手80人
市内の知的障害者サッカーチーム「FCオルテンシアアクティブ」(南区下溝)が今年度、初めて相模原市社会人リーグに参加する。市3部リーグに所属し5月から社会人チームと戦う。「障害の理解、尊重しあえる社会の実現につながれば」と監督の佐栁慶さん。
チームはNPO法人アクティブスポーツが運営し2016年から活動を行っている。中央区淵野辺の國學院大学相模原キャンパスの人工芝グラウンドを拠点とし、21年からは神奈川県の障害者リーグに参加している。メンバーは現在、小学3年生から55歳まで80人。活動当初は20人ほどだったが、その練習環境の良さとスポンサーの支援により経済的な負担が少なくて済む点などで人気は広まり、その数は「全国2番目」という。
チャレンジ大切
チームはスタート時から「色々なカテゴリーで戦いたい」という思いがあったそう。今回ようやくその一歩が踏み出せることについて佐栁さんは「ただ、まだまだチャレンジできるかな、といったレベル。その差は実感しています」と打ち明ける。障害者は健常者と比較し「メンタルのコントロールが難しい」と言われている。佐栁さんは「正直にいってうまくいかない1年になると思う」とも。
ただ、それでもこの参戦を決めたのは、チームが「障害者の枠を出て、チャレンジしていくことが大切」と考えているからという。「サッカーを通じて障害を理解し、互いに尊重し合える社会になっていけば。相模原が誰でもスポーツができる街になれば」と期待している。
佐栁さんらスタッフと選手が4月11日、相模原市役所を訪れ、本村賢太郎市長にリーグ参加の報告をした。キャプテンの中村雄大さん(29)は「自分はサッカーがめっちゃ大好き。このチームにもっといっぱい人が入ってほしい」とあいさつした。