コロナ禍に「密を避けられる」などの理由で注目を集めた「キッチンカー」が今、相模原で定着しつつある。今年5月には「身体に嬉しいおむすび屋」をコンセプトに「おむすび春」がオープンした。市内を中心に農薬を使っていない相模原産米のおむすびを販売し、売れ行きも上々のようだ。
オーナーの熊谷千春さんは、子どもに恵まれず悩んでいたときに食習慣を見直した。自然と調和した食事法「マクロビオティック」などを学んだ。「身体は食べ物でできている。和食や米が持つ力を実感した」との気づきから原材料にこだわったおむすび屋を始めた。
地域貢献
相模原産の米を使うことで地元の農家の支援にもなっている。「相模原が好き。地域の食材を地域の人に食べてほしい」と熊谷さん。手作りの食べ物を提供することで、子どもがいる家庭や年配の人で自分でご飯を作るのが大変な人に「安心な食事をするお手伝いをしたい」と話す。
営業日は仕込みのため起床は午前3時。「朝が早いのは大変だけど、お客様からの反応が嬉しい」と話す。「美味しいからまた来た」「場所が変わったけど見つけて来たよ」などと声をかけられることも多い。「春さん、と気軽に読んでもらえるキッチンカーにしたい」と話している。