市内の公民館では、市民から成る準備委員会の手で、「女性学級」「高齢者学級」など同じ学習課題を持った対象者に向けた講座が開設されている。しかし、準備委員をはじめ館内利用者は、その多くが50代以上だという。そこで”公民館の若者離れ”を打開しようと、大野南公民館(南区相模大野)では、この夏から20代・30代の社会人・大学生を中心としたメンバー(準備委員)が集まり、若年層を対象とした講座の企画・立案を行っている。学びのテーマは「就労」。仕事を通じた自身の未来像を同世代に考えてもらおうと現在、若い委員らは講座の準備を進める。
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講座の正式名称は「若者の地域活動を応援する講座〜公民館でシューカツ”集活”」。10〜11月にかけて、全5回の講座が予定されている。講座の準備を行うメンバーは自治会などの回覧板で募集。締め切りの時点で6名の応募があり、8月初旬から週1回の頻度で公民館で活動を行っている。
この「集活」という言葉は、集まり活動することを意味した造語。そこには就活(就職活動)というテーマも込められており、実際に、企画を行う若い準備委員の半数は就職活動を控えた大学生。シューカツの”集”には、「若者が集まり、そこから地域でつながりが生まれる場になれば」という、公民館側の願いが込められている。
仲間づくりに
「主催者側の目線で携わってもらうことで、公民館をより身近に感じてもらうことができるかもしれない」。同公民館では、今回のシューカツ講座準備会のねらいを話す。
市内では委託学級など、あるテーマに関心のある市民に学習会・講座の準備をゆだねる制度がある。現在、15〜30歳向けの委託学級「青年教室」を毎年度、開設しているのは橋本公民館(緑区橋本)のみ。今年度、南区で同様の世代をターゲットとした講座を開いたのは大野南だけだという。
「市民が意見を出し、公民館で講座を作り、それが街づくり・人づくりにつながることは大切だと感じた」と、準備委員の反応は上々。「話し合いを重ねる毎に、委員が交流を深めていた。今後も仲間同士のつながりが持てるのでは」と、公民館側も手応えを感じている。
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