キリスト教とイスラム教の信者が今年7月、南区内のスタジオでインターネットラジオの番組配信を開始した。宗教の垣根を越えた異色のコラボレーションで展開される番組が、メディアで紹介されるなど話題となっている。
番組名は「ピカステ!」。「宗教の壁を越えて世の中をピカッと明るく照らしたい」という思いから名付けられた(”ステ”はステーション=放送局)。ポッドキャストというインターネットラジオの配信形式を利用して、7月25日に第1回が放送された。
出演者は中澤信幸さん(41)、中野拓哉さん(41)、ナセル永野さん(29)の3人。中澤さんは、日本バプテスト教会連合大野キリスト教会(南区相模大野)、中野さんは同連合クロスロードバプテスト教会(南区古淵)の牧師。永野さんは、東京都町田市在住のイスラム教徒で、臨床宗教師として各地で講演などを行っている。
今年2月、僧侶・宮司・牧師というDJ編成で放送中の、兵庫県尼崎市のFMラジオ番組「8時だヨ!神さま仏さま」にゲスト出演した永野さんが、宗教者が教派を超えて自由に語り合うという趣旨に共感。同様の番組を相模原・町田地域からも発信したいと模索した。そんな折、同番組リスナーだった中澤さんと出会い、協力を打診。中澤さんが知人の中野さんにも声をかけ、3人の宗教者による新たな試みが始まった。「宗教者が持たれがちな堅いイメージを払しょくしたかった。人それぞれに個性があるということを理解して欲しい」と永野さんは思いを語る。
宗教行事から地域情報まで
番組はテーマを定めたフリートークで展開され、「ラマダン(断食月)」「彼岸」などの宗教行事から、日常生活で感じたこと、地域のイベント情報まで多岐にわたる。「説教ではなく、宗教的な話を分かり易く。一般の方とは少し違った視点から話題を提供できれば」と永野さんは話す。
放送は20分間。毎月5日・15日・25日の午後5時55分に更新される。聴取方法はインターネット(http://pika.st/)にアクセスする。この2カ月ほどで、日刊紙や民放テレビ局、地元地域紙にも取り上げられるなど話題となっている。「ゲスト招待や公開放送など、楽しいことには何でもチャレンジしたい」と中澤さん。近日中には市内の僧侶のゲスト出演も予定しているという。「リスナーとともに番組を作っていきたいので、どんな意見でも反応があればうれしい」。現在番組のゆるキャラも募集中とのこと。次回の配信は9月25日に予定されている。
|
<PR>
さがみはら南区版のトップニュース最新6件
|
|
|
|
|
|
|
<PR>